#6 GランクからFランクへ
名前 リュウ
年齢 20歳
ランク F
ジョブ 魔法剣士
カラー ゴールド
SP 5/100
スキル 名刺交換(無効)
剣士 Lv 9
白魔法 Lv 2
黒魔法 Lv 5
居合抜き Lv 2
魔法剣 Lv 1
ウエストエンドの街に着いたのが遅かったので、ギルドは明日にした。
まずはお腹が減ったので【渡り鳥亭】に直行した。
相変わらずの混みようだ。
「おや、エリーとリュウさん、おかえり。お腹空いたでしょ。奥のテーブル今空くから待っててよ。」
今夜の宿としての晩御飯はカレーによく似たスープだった。
これはほぼスープカレーだな。
懐かしい味だが、お米・ライスがない。
この世界にはお米を食べる文化がほとんどないらしい。一部の地方のみで食べられているそうで、物流が活発なこの街でも中々手に入らないそうだ。
いつか食べたい。
今夜は疲れもあってかご飯だけでお酒は飲まず、早く寝てしまった。
「おはよう。起きて」
目覚めるとエリーがいる。どうやら起こしに部屋まで来てくれたようだ。しかし鍵はかけて寝たはず….鍵は女将さんから借りたのか?
「うん、おはよぅ」まだ寝ぼけてるのか、子供みたいな返事になってしまった。
「着替えて、ギルドに行くよ。」
エリーはなんだか張り切っているが、時計を見てもまだ8時前だった。
洗面所で顔を洗い、部屋に戻り身支度をする。
念の為、昨日のコアを確認してから朝ご飯をいただいてギルドへ向かう。
ギルドに辿り着きさっそく窓口に向かう。
今日もサンドラさんが居なく、ゴリゴリさんがいる。
「おぅ、新入り 昨日のギルドカードできてるぞ。ほら、これだ。」
「ゴリ…いや、ありがとうございます。あとこれも見て欲しいんですが、いいですか?」
リュウは小物入れからゴブリンナイトの核を出す。
「ん?おぅ、いいぜ。なんのアイテムだ?って、これは核じゃないか?」
「はい。昨日ガライのダンジョンでボス倒してきました。」
「ゴブリンの巣か?1人で大したヤツだ。よーし、では冒険者リュウのランクアップを認める。今日からお前さんはFランクだ。たった1日でFに上がったヤツは久しぶりだ!」
頭の中でレベルアップを時とは違うファンファーレが鳴る。どうやらランクアップするとこのメロディーらしい。
「お前さんのことを、もう新入りとは呼ばねぇ。気に入ったぜ。なんか面倒な事に絡まれたら俺の名をだしな。ウエストエンドでギルドのゴリアテって言えば大体優しくしてくれるだろうからよ!」
なんだゴリゴリさん、ゴリアテさんなのね…ここは思い切ってアダ名で呼んでみるか。
「じゃ、親しみを込めてゴリさんって呼んでもいいですか?何分、田舎から出てきたばかりで知り合いもエリーしかいなくて…ダメですか?」
「おぅ、かまわねぇぜ!今度飲みに連れていってやるよ!」
ゴリさんも上機嫌だ。
「じゃ…ゴリさんその際はよろしくお願いします。今日も別なダンジョンに潜ってレベル上げしてきます。」
「あぁ、それならココから北に20キロくらい離れた廃鉱山跡地に行ってこいよ。ちょうど良いくらいの相手が出てくるぞ。今からなら定期馬車で近くの町まで行けるはずだ。」
ー4時間後ー
北の炭鉱都市バリユウに着いた。
馬車は便利だ、だって自分で歩かなくていい。
定期馬車にはきちんと座席もありお尻も痛くない。この上なく快適だ。
以前は鉱石や石炭がよく取れ活気があり最盛期には5万人規模の都市が、採掘量ご激減してすっかり寂れてしまっていた。
閉山になった鉱路がたくさんある。
そんな跡地に10年ほど前からモンスターが住み着き1大勢力になりつつあった。
バリユウの宿にチェックインしてとりあえず三日分を先払いする。三日分+夕飯+洗濯代で銀貨3枚だ。
多少高くついたが部屋はキレイでしっかりしている。
この分なら食事も安心できそうだ。
荷物を宿におき、まずは肩慣らしに炭鉱跡地の一階の探索を始める。
ココはダンジョンではないが地下に向かって5フロア
ある。1FからB4までだ。
ココはアンデット系が多い。魔法剣も炎が相性良さそうだ。
敵の中で頭数が多いのがスケルトンとゾンビドックだ。スケルトンは骨だが、ゾンビドックは毒の属性もある。解毒はエリーが使えるが白魔法も使ってレベルを上げて早く自分でも使えるようにしないといけない。
それと某RPGでもお約束だが、この世界のアンデット系にも回復魔法でダメージを与える事もできる。
今回は魔法は主に白魔法で攻防使いレベル上げをして。
少し手強い敵には炎の魔法剣で。
基本はこのスタイルでいこう。
炭鉱跡地に入ってみると中がとても冷んやりしていた。
さっそくスケルトン達が侵入者の偵察をしにやってきた。 敵のランク同じFのようだが魔法であっさり一撃だ。
まずは5匹片付けて、さらに先に進む。
ダンジョンとは違うので宝箱はない。代わりにとかどころに何か光る石のカケラのようなモノが落ちている。
エリーが言うには、何かの鉱石のカケラか光石だろうと。光石は太陽に石を当てておくと陽が落ちた夜に光る石らしい、主に採光用に使われる。現代で言うところの時計の文字盤の蛍光塗料の元みたいな感じだろう。
道が二股になり、とりあえず左ルートにする。
少し進むと下に向う階段を見つける。一旦戻り、今度は右を進むと大きな広間にでた。
そこはたっぷりのスケルトン・ゾンビ・ゾンビドックの溜まり場だった。
某ダンジョンRPGのモンスターハウス的なヤツだ。
数が50以上いる。
倒せなくはないが、さすがに一気に向かって来られるとマズイ。
「エリー、少しお願いしてもいい?」
「もちろんよ!ただ、魔法使うときには巻き込まないでね」
「分かってる、それじゃ…右側をお願い。俺は左側から片付けていく!」
左右に分かれた事で敵も二手に分かれてきた。
こっちにはスケルトン・ゾンビが多い。
まずは火炎で数を削るか…。
エリーから1番離れた大きいひとかたまりに範囲を決めて魔法を放つ。
おぉ、さすがアンデット系、よく燃えるコト。モクモクと煙も立ち、燃えたおかげで冷んやりしてた温度が上がって動きやすくなってきた。もっと燃やしてやろう。
「リュウ!あまり燃やすと煙で視界が悪くなるわ、
ダメージは回復魔法か魔法剣で一気に倒さないと!
それに、こっちにいるゾンビドックは燃やすと毒が空気中に舞ってしまうわよ!」
何!そうなのか!それは大変だ。
たしかに換気しない部屋で焼肉やったらエライ事になるな、下手したら一酸化炭素中毒だ。
さすがゲームとは違うな。
それに冷静に判断してくれるエリーがいて心強い。
「エリー!分かった!魔法を切り替える!」
まずはよく燃えてトコロを消化しないとな。
水の魔法か…ウォーターでいいのか?
まぁ名前は気にしなくてもこの際イイ。
ホースから勢いよく出る水のイメージで。
「いけぇ!ウォーター!」
手のひらからもの凄い勢いで水が飛び出した。一気に鎮火できたが勢いで尻もちをついた。
そしてこの大広間全体を範囲として回復魔法をかける。俺とエリーはもちろん体力回復、そしてアンデット達にはダメージ。
数が多くて判断ミスしたが、これが1番効率がイイ。
さすがに範囲が広かったせいか、スケルトン・ゾンビはあらかた片付いたが一気に体がだるくなった。MPをかなり使ってしまったようだ。
残りのゾンビドックは剣で物理攻撃に切り替える。
こちらも半分近くエリーが片付けてくれていたので倒しきるまでそんな時間はかからなかった。
MPも底に近いので今日はここで切り上げる事にした、魔法の種類の判断はイイ勉強になった。
スキル 名刺交換(無効)
剣士 Lv 9 →Lv 10
白魔法 Lv 2 →Lv 5
黒魔法 Lv 5 →Lv 6
居合抜き Lv 2
魔法剣 Lv 1
黒魔法 ウォーター 習得
魔法剣 ウォーターソード 習得