ミリアの街2
朝、猛烈に体痛い。ベットが堅かったあれじゃ眠れないよやっぱ今日から家に帰ろう。
朝食の時間になっていたので短剣を腰に差し外套を羽織って一階に下りる。冒険者風の人達が朝からもりもりパンをかじってるのが見えた、俺もお腹は空いてるから早めに食事をしよう。
「お客さん空いてる席に座ってくださいね」
「はい」
「今日の朝食はこれです、夕食と同じようにパンはおかわり自由ですよ」
メニューは野菜のスープにベーコンと目玉焼き、それとパンのおかわり自由、朝から豪勢だな。でも冒険者の人達はこの位食べないとお腹が空いて持たないだろうな。とか思いながら朝食を食べる。
朝食を食べ終わって一度部屋に戻る。昨日冒険者ギルドでもらった小冊子まだ目を通してないのを思い出した。
内容は、
ランクはF、E、D、C、B、A、S、SSとあり、Fから順に上がっていきます。ランクが上がると困難な討伐、多大な金額、名誉などがありますので頑張ってください。
一度受けた依頼は遂行してください。達成困難な場合は速やかにギルドに伝える事。
自分のランクに合った依頼をしてください。見合ってない依頼でも受ける事は出来ますが死んでも自己責任です。
他のパーティーに迷惑をかけない事。
ギルド内での喧嘩は懲罰があるのでギルド員同士では喧嘩はしないでください。
ギルド内で刃物は振り回さないでください。
なんか色々書いてあるけどこれって当たり前のこと書いてあるだけな気がする。パラパラと読んでいって必要になったらまた読もう。ここで考えていてもしょうがないからギルドに行って依頼が受けられるか見て来よう。
ギルドに来た、取り合えず依頼票を見てみよう。採取依頼と討伐依頼に分かれてる討伐を見てみよう。
ゴブリンの討伐F、スライムの討伐F、コボルトの討伐F、トードの討伐F、オークの討伐E、大蜘蛛の討伐C、オーガの討伐C、バジリスクの討伐C、倒した事ある魔物はこんな感じだった。オークか大蜘蛛までなら気楽に出来そうだ。
動物もあった。熊、狼、鹿、兎、すべてFランクだが買い取り金額が結構いい値段だ、食べられる肉か皮とか加工しやすいからかな。今日はオークを狩りに行こう。オークなら慣れてきたし多少数が多くても大丈夫そうだ。
「すみません。依頼を受けたいのですが、どうしたらいいですか」
「討伐の依頼ですか、採取の依頼ですか」
「討伐の依頼です」
「まず、依頼票の紙を持ってきてください。その後はこちらで処理します」
「もし、討伐依頼以外の魔物などを狩ってきた場合はどうなりますか」
「依頼票が出ている物なら後から処理できますので持ってきても大丈夫です、依頼票に無い場合は一度現物を見せてください、ギルドで買い取る場合がございます」
「わかりました、ではオークの討伐に行くのでその処理をお願いします」
「失礼ですがあなたはまだFランクですが、失敗の場合最悪死ぬ可能性もありますが大丈夫でしょうか」
「村にいた時に何度も倒してるので大丈夫です」
「それは失礼しました、処理はこれで終わりです、狩ってきた魔物などが解体されてない場合は解体カウンターに持っていってください。ではいってらっしゃいませ」
「いってきます」
昨日の門番の所に行ってギルド証が出来た事も伝えなきゃいけないから今日は北側の森に行こう。
「おはようございます」
「おう、昨日の、ギルド証は作ったか?」
「はい、この通り無事作る事が出来ました。改めましてヤタと言います」
「ヤタか、早速依頼を受けに行くのか」
「オークの討伐依頼を受けたので行ってきます」
「初心者でオークはきつくないか、経験があるのか」
「はい、村にいるときはオークをよく狩っていました」
「そうか、それなら大丈夫そうだな、でも危なくなったら逃げて帰ってくるんだぞ。命があってこその冒険者だからな」
「わかりました、ご忠告ありがとうございます」
「おう、昨日の預かり賃も渡しておくよ」
「ありがとうございます。では行ってきます」
「気を付けて行って来い」
門番の人、優しかったな。こっちに来てから嫌な人には会わないな、いい所だな。さあオーク狩り頑張ろう。
森の入口についてマップを出す、今日は魔物か動物だけだからマーキングの色は赤と黄色だけ出しとけばいいか。基本動物は無視して魔物だけを追いかけよう。近くにいる魔物から片付けて行こう。
早速オークがいた。2体いるなこれはエアガンで倒そう。茂みの隙間からオークの頭を狙ってエアガンを撃つ。いきなり1体が倒れたからもう1体がオロオロしている間にもう1体もエアガンで撃つ。暫く待ってから近づいて2体ともアイテムボックスに回収する。
次の獲物もこの近くだそのまま行こう。
次の獲物はゴブリンだった、討伐依頼が出てたからこのまま倒そう。3体いるゴブリンを雷の魔法で倒してアイテムボックスに回収する。奥の方に10体以上の群れがあるなんだろう行ってみよう。
群れはゴブリンだった、そのまま雷の魔法で倒しておく。暫く待って他に来ないか確認してアイテムボックスに回収した。
次のマーキングは少し遠い所にある、一度休憩してから行こう。マップで近くに危険が無い事を確認してアイテムボックスからコップを出して水を飲む。ギルドに行きながら屋台がいくつかあったな、明日からお昼も食べるようにしようか。アイテムボックスに入れとけば保存もきくし、そうしよう。休憩してる間に兎が近くに来たが食料に困ってるわけではないのでそのままにした。
1時間歩いた所でオークがいた今度は3体だこれは雷の魔法で倒そう。頭の上に雷の魔法を落とす、加減がうまくいったのか1度で3体が崩れるように倒れた。暫くピクピクと痙攣していたが止まった所でアイテムボックスに回収する。
これ位で今日の宿分くらいにはなったかな、そろそろ帰るか。転移の魔法で森の入口まで戻る。
「ヤタお帰り、依頼は達成できたか」
「はい、出来ました」
「その割には何も持ってないな」
「アイテムボックスがあるので移動するときは何も持たなくていいんですよ」
「うらやましいな、それがあれば行商も出来るぞ」
「そうですね、考えたこともありませんでした」
「ははっ、ヤタは大物になりそうだな」
「そうですか、毎日の宿代があれば十分ですよ」
「欲がが無いなそこも大物っぽいな」
「ほめても何も出ないですよ、それに恥ずかしいです」
「ははっそうか、じゃあまたな」
門を通ってギルドに行く。
ギルドのドアをくぐるり依頼達成の受付に行く。
「依頼を達成してきたので処理をお願いします」
「では、討伐部位と魔石をお出しください」
「解体がまだなんです」
「では先に解体受付からお願いします」
「わかりました。ありがとうございます」
解体依頼受付に行く。
「解体をお願いします」
「わかった、獲物をここの空いてるスペースに出してくれ」
オーク5体とゴブリン13体を出す。
「こんなに狩ってきたのか、パーティーか」
「いえ、1人で狩ってきました」
「これを全部1人でか、状態もいいし凄い腕だな」
「村にいるときによくオークは狩ってたのでたまたま慣れていただけです」
「それにしてはきれいな状態だ1時間後にまた来な、それまでに仕上げておく。肉は必要かい」
「いえ、肉も含めて買い取りに出します」
「わかった、この札持って後で来な」
「はい、宜しくお願いします」
時間が出きてしまった、外をブラブラしに行こう。
街は人がいっぱいで活気に満ちてた。
屋台に行こう。明日の分のお昼を買っておこう。やっぱ定番は串焼きかな、何の肉を使ってるかはわからないけどいい香りがしてる、1つ味見に買ってみよう。
「おじさん、串焼き1つ下さい」
「あいよ、銅貨5枚だよ」
銅貨5枚払って串焼きを1本もらう肉が軟らかくてタレも美味しい。これは買いだな。
「おじさん串焼き美味しかったから10本下さい」
「美味かったか、じゃあ常連になってもらうためにサービスしなきゃな。11本で銀貨5枚でいいぞ」
「ありがとうございます。また来ます」
「おう、待ってるぞ」
得した、なんか嬉しい。串焼きをアイテムボックスに回収して他の屋台も見て行くスープの店があった木の器で食べたら返すみたいだ。これも味見してみよう。
「おじさんスープ1つ下さい」
「あいよ銅貨5枚だよ」
こっちも5枚か、大体500円ってところかな。銅貨5枚払ってスープを受け取る。塩と胡椒だけの味付けで素朴で優しい味だこれも器ごと交渉してみよう。
「すみません、器も一緒に10杯欲しいのですが」
「器も一緒なら銅貨6枚になるから10杯で銀貨6枚だよどうする?」
「それでいいです、お願いします」
1杯ずつアイテムボックスに回収しながらスープも買った。いい買い物が出来た。明日のお昼からは食事が出来る。そろそろギルドに戻るか。
ギルドに戻って解体受付の所で札を出す。
「おう、もう終わってるぞ。これが依頼終了の伝票だ、このまま依頼達成の受付に出したらいいぞ」
「ありがとうございます」
「こっちも久しぶりにいい状態のが解体出来て気分がいいよ」
「そう言われると嬉しいですね、これからも精進します」
依頼達成の受付に行って伝票を出す。
「達成数オーク5体、ゴブリン13体、状態良好、肉も含めてすべてギルドに買い取りですね、間違いはございませんか」
「はい、それでお願いします」
「わかりました、それでは依頼達成金です。お確かめ下さい」
中を見ると結構入ってる。
「内訳を聞いてもいいですか」
「はい、オークが1体金貨1枚と銀貨5枚で、5体なので金貨7枚と銀貨5枚、ゴブリンが1体銀貨1枚で13体なので金貨1枚と銀貨3枚合わせて金貨8枚と銀貨8枚です。何か質問はございませんか」
「いえ、大丈夫です」
まさかこんなにもらえるとは思ってなかったからびっくりしたよ。明日も討伐頑張ろう。
ギルドを出て熊手亭に帰って夕食の時間まではゆっくり過ごした。
美味しい夕食を食べて今日は家に帰った、昨日みたいに体が痛いのは勘弁だから、でも、暫くここでお世話になるなら布団を持ってきてもいいな。考えてみよう。そんな事を思いながら眠りについた。
読んでくれてありがとうございます。