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夢?

初めまして。宜しくお願いします。ストックはありません。良識の範囲内で指摘をもらえたら嬉しいです。

 生活保護を受けてる41歳の俺。社会に疲れて生きる意味をなくしてダラダラと生きてるだけ。今の生活に特に不満は無いけど生きてる!って実感も無い。


 ある日、部屋の襖が別の世界に繋がっていた。なんだこれ?


 襖をくぐるとそこは洞窟の中、洞窟を出るとそこは山の中。だけど何かがおかしい、見たことのない大きな木がそびえ立ってる。空には見たことがない鳥?がギャーギャーと鳴きながら飛んでる。


 俺は恐くなって洞窟に引き返した、良かった、襖がある、急いで襖をくぐり自分の部屋に戻る。あれは何だったのか、少しだけ開けて覗いてみる、やっぱり洞窟の壁だよ。何だよどっかで頭でも打ったのか?夢か!?人生が嫌になっておかしくなったのか?


 少し考えてもう一度行くことにした。今度は少し準備をしよう。リュックにおにぎり2個と水筒にお茶とあめ玉をいくつかそれと懐中電灯を入れ、ズボンのポケットにはスマホとエアガンの弾百発、ベルトにエアガンを挿み、右手に包丁を持って襖を開け洞窟の中に入っていった。



 狭い洞窟を抜け森に出ると遠くで人の悲鳴が声が聞こえる。何所だ、何だ?取り合えず行ってみよう。


 急いで行ってみると男性が熊に襲われていて足から血を流してる。どうする?助ける?どうやって?パニックになりながらベルトに挿んでたエアガンを抜き熊に照準を合わせる。気をそらすだけでもやってみようと、もしかしたらその間に男性は逃げられるかもしれない。そう思ってた時期が俺にもありました、撃った玉は熊の頭部を見事に貫通して熊は男性の方へ倒れていった!


 ...何とも言えない静寂がこの場を支配する。


「...助けて下さってありがとうございます。出来れば引っ張り出してください」


 そうだよ、熊の下敷きになってるからね、


「棒で熊を持ち上げるので出てきてください」


 近くにあった棒でてこの原理を利用して男性を引きずり出した。 足から血を流していたので着ていたシャツで傷口を縛り一応の止血をした。


「ありがとうございます。普段この辺りには熊なんか出ないんですけど。ほんとに助かりました。少し下れば村があります。申し訳ないのですがそこまで手を貸していただけないでしょうか」


 断る理由もないので了承し、リュックに包丁をしまって男性に肩を貸す。


「怪我大丈夫ですか?けっこう血が出てましたけど」


「私は猟師で怪我はよくします。ここまでの怪我は初めてですけど。それより凄いですねあの熊を一撃で倒すなんて!」


 尊敬の目で見ているけど俺だってびっくりだよ、まさかエアガンで倒せるなんて!

「ええ、まあ」と言葉を濁しながら2人で山を下って行った。


 歩きながら猟師が「名前を名乗るのを忘れてました。私の名前はマギです。開拓の村で猟師をしてます。って言っても私しか猟師は居ませんけど」と、笑いながら言う。額に脂汗を滲ませながら笑えるもんだと感心してしまう。


「俺の名前はヤタです。特に仕事はしてません」

 って言うか人生に疲れて生活保護受けてます、とは言えない...


 しばらく歩くと掘立小屋のような家がいくつか見える所に着いた。農作業をしてた人や柵を建ててた人などが集まってきて俺たちの周りに集まった。


「マギどうした!何があった!?」


 逞し過ぎる肉体の、中年に差し掛かる男性がマギに声を掛けた。


「あの熊にやられた!」


「あの熊ってここらの主の熊か!!」


 村人に悲鳴や動揺が広がる。しかしマギがそれを遮って、


「だが、ここにいるヤタさんが倒してくれた!」


「おお!」

「なんと!」

「これで森にも入りやすくなる。ありがたい」


 村人は口々に礼を言った。


 あの逞し過ぎる中年の男性が手を差し出しながら礼を言う、


「俺はこの開拓村の村長でジンと言う。改めて礼を言いたい、家によってはくれないか?誰かマギの手当てを!」


 マギが治療の為運ばれる前に俺に熊を譲って欲しいと言ってきた。自分に処理できるわけないので快く了承する。ジンの判断で約半分の村人で熊を取りに向かった。




「これで今日は熊鍋が食べられる」


 ジンが豪快に笑いながら小屋に入って行く。ここの人達は逞しいな。開拓村だからなのか?


「狭いけどここが俺の家だ。村長と言っても開拓中はやることないし、みんなと同じように汗を流すだけの名前ばかりの村長だよ」


 良い開拓村だなと思った。過酷な環境の中でもお互いに思い合って良くしていこうと頑張ってる様に見える。俺が仕事をしてた環境とは真逆だと思った。協調性は無く、足の引っ張り合い、人を陥れても上へ行こうとする現代社会とはまるで違う。こういう所で仕事が出来たらいいな思った。


 水を出しながらジンが聞いてきた。


「ヤタは冒険者か?」


 冒険者、読んでたライトノベルにあるワード、男の子なら一度は憧れる言葉、41歳だけど...


「冒険者ではないです。生活保護者です...」


 俺は素直に言ってみた。


「生活保護者は初めて聞くけど、熊も倒せるくらい強いのか?」


 そんな事あるわけないじゃん、熊だって初めて見たんだから。エアガンが凄いんだよ。後で検証しないと。


「旅か何かの途中なら出来ればでいいんだが、しばらくこの開拓村に住んでくれないか?マギが怪我をしたから代わりに森に入って猟をやって欲しいんだ。少ないが報酬もちゃんと出すから」


「少し試してみたい事があるので、その結果で引き受けるか決めてもいいでしょうか?」


「何を試してみたいかわからんが、是非とも頼む!」


 後で、森に入る許可をもらってエアガンの威力を試してみよう。後、大事な事がある。


「ジンさん、魔法ってありますか?」


 これは大事。異世界って言ったら魔法だよね。


「魔法?あああるぞ。簡単な生活魔法なら子ども達でも使ってる。薪に火を点けたり、器に水を溜める程度だがな」


 よっしゃー!!これで俺も魔法デビュー出来るかもしれない。そうと決まればエアガンの試し打ちに早く行きたくなってきた。さっきの威力を見る限りけっしていてしょぼくは無いはず。


「では早速試したい事があるので森の方へちょっと行ってきます!」


「あまり深いところには行くなよここら辺に魔物は出ないが獣は出るから」


 魔物もいるんだ...急に怖くなってきた。でもこの辺には出ないって言ってたし、村が見える所で検証はしよう。...でも、人に見られるのはやっぱりまずいか...少しだけ奥の方に行けば問題ないかな?


 熊を取りに行った方角とは反対側の森へ行きエアガンの検証をすることにした。



 

 あの木がいいかな?試し打ちにはちょうどいい木を見つけそこにエアガンをむけて撃ってみた。「バシュン」と、軽い音を出しながら木に当たる。おいおい木を貫通してるよ。結構な太さの木が貫通して反対側まで見えてる。


「へへ...俺の時代が来たかな?」


 続けて5、6発撃って全弾貫通、エアガンの検証はこれでいいとして今度はリュックに入ってる包丁だ。

 

 近くにあった枝を試しに切ってみる。スルッとバターのように切れた!!


「何だこれ、こんなに切れるものなの?」


 調子に乗ってあっちこっち切っていたら結構な時間がたってったみたいでお腹が空いて来た。おにぎりを2個をお茶で流し込んで村まで戻ろうとしたが思いだした。魔法!

 

「子どもでも出来るって言ってたな、試しに、ウォーター!!」


 手から蛇口を全開にしたような水が大量に出てきた。


「ストップ!ストップ!」


 水は出なくなったがあたり一面水浸し、どうなってるの?俺すげえ!森の中だから火は使えないけど風と土と雷と光は試してみた。全部難なくこなせた。俺...スゲエ。ここから俺の時代が始まるんじゃないの?子どもでも出来るって言ってたな。まあいい。出来ることが大事だ。そして魔法と言えばこれ「アイテムボックス」これもなんなく出来た。包丁が何もないとこから出てきたり消えたりするのは気が高ぶった。まだ試してみたい事はあるけどジンさんの所に報告しに行かないといけないし、マギさんのお見舞いにも行きたい。そろそろ帰るか。


 村への帰りに兎と鳥を2羽づつ仕留めてアイテムボックスに入れて帰った。




「ジンさん今帰りました。マギさんの怪我が治るまでの猟師の仕事引き受けます。猟師はしたことないですが宜しくお願いします」


「ありがとう。やってくれるか。助かるよ。じゃあ早速空いてる家に案内するよ」


「その事なんですけど、家は山の方にありまして通いじゃ駄目ですか?」


「家があるのか?通いは構わないけど遠くならないか?」


「そこまでの距離じゃないし下りてきながら獲物も捕ってきます」


「ヤタがかまわないならそれでいいぞ」


「では、明日からお願いします。これからマギさんのお見舞いに行ってもいいですか?」


「ああ構わないぞ多分寝てると思うけど行ってやってくれ」


「じゃあ早速行ってきます。マギさんの所によったら明日の準備もあるのでそのまま帰ります」


「わかった。じゃあ明日から頼んだぞ!」




 ジンさんと別れてマギさんの家に着いた。家にはマギさんと看病している手伝いの女性だけだった。


「マギさん、明日から暫く俺が手伝いをするからゆっくり休んでいて下さい」

 エアガンの試し打ちで獲った獲物を出しながらあいさつする。


「助けてもらった上に手伝いまでしてくれるなんてほんとにありがとうございます。それに肉まで分けてくれるなんて。どれだけ感謝してもし足りないくらいですよ」


「いいんですよ。肉なんて自分で捌けないし、それに怪我をして血を流したんだからたくさん食べてください」


「ありがとうございます。早く復帰出来るように専念します」


「わからないことがあったら聞きに来ていいですか?猟をするだけじゃなく色んな事が初めてなものですから」


「構いませんよ当分はベットから動けませんからね」


「ありがとうございます。じゃあこれで帰ります。明日から宜しくお願いします」





 取り合えず明日から開拓村通いだ、今日は帰って明日からの準備をしよう。


読んでくれてありがとうございます。

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