表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/15

神経質な生き方

真面目に生きても、損をするだけ。

もっと気楽に、不真面目に生きようと決意したアラサー女の決意とは。

 世の中間違っている。

 アラサーだし、彼氏いないし、おしゃれ苦手だし、友達もあまりいない。ゼロではないけど。

 そんな私も、仕事は真面目にやっている。迷惑をかけないよう、地味ながらも生きてきた。

 そのせいで。


 神経性胃炎を発症、まともに食事もできず、フラフラしながら一人で病院へ。つきそってくれる人もおらず、風呂にも入っていない汚い格好で待たされるみじめさ。

 とりあえず、と薬を出されて、また一人暮らしの部屋に帰る。

「もう少し、肩の力を抜いて生きてみたら?」

 数少ない親友が、お見舞いに来てそう言った。

 そう、真面目に生きるだけ損なのだ。適当に、不真面目に生きてる人間が得をする世の中なら、それに迎合していけばよい。


 体調がよくなり、私は変わる決意をした。

 生まれて初めて髪を染め、分刻みに決まった時間に寝ることもやめた。

(23時15分に眠ると朝起きやすい気がして、厳守していた)

 職場には始業26分前について、タブレットで新聞をチェックしながらコーヒーを飲むこともやめた。時事なんか知った所で、彼氏も友達も出来ない。

 電車だって、いつもと違う時間、違う車両に乗る。

 それから………………。




「がさつに生きようと、真面目に取り組んでどうするの」

 また、胃炎で寝込んでしまった。再びお見舞いにきてくれた親友は飽きれ顔。

「自分らしく生きるのが、一番楽なんじゃないの?」

 自分らしく、ってなんだろう?

 私はぼんやりと、しかし真面目に考え始めてしまった。



 了

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ