阿求は暇じゃないんです。
今回は阿求がキレ気味&黒いです。
なので暴言やら黒い発言やらが苦手な人は覚悟してくださいな。
どうも、皆さんこんにちは。
稗田阿求です。最近は春も近いと言うのに寒い日が続いてます。なので私がこうして布団から出られないのは仕方ないのです。この布団は高級品なのでとても暖かく、とてつもない引力を持っているのです。だからもう少し寝ようかと思っ…
「阿求様。お客様ですよ」
なんですか、こんなときに。私は今から二度寝をしなければならないのです。と言うか眠いので帰ってもらってください。だめですか。仕方ありません。
私は起き上がると服を寝巻から余所いきの物に着替え、机の前で肩に布団をかけて対応することにしました。
「はいるわよ」
「はい、どうぞ」
どうやら来たのは某貧乏巫女のようですね。
「お賽銭を受け取りにきたわよ」
「ご苦労様です。里は向こうですよ」
「いや、入れなさいよ」
「貧乏巫女は大変ですね」
「絞めるわよ?」
「絞めないで下さいよ、そんな事されたら刺し違えちゃいます」
「それさえも出来ないうちに倒してあげようか?」
「社会的に抹殺して、みんながお賽銭を入れない様にしてあげましょうか?」
まったく、この金の亡者はどうやら貧乏なだけでなく腹黒い上に血気盛んなようですね。あぁ、怖いものです。キレる現代の若者ですね。この短気な腹黒貧乏巫女帰ってくれませんかね。
「全部聞こえてるわよ」
「つい思ったことを全部言ってしまいました」
半眼で凄い睨んでますよ、この低ステータスな巫女。というか寒くないのでしょうか。さっきまで寝ていたので火鉢に火を入れたばかりでこの部屋はかなり空気が冷たいのですが。
「と言うか聞こえてるならこんなお賽銭入れそうにない人じゃなくて、もっと他の所を回ればいいじゃないですか。て言うか帰ってください。」
「まだお茶も貰ってないんだけど」
「腹黒貧乏巫女にだすお茶は切らしてまして」
「誰が腹黒よ」
「あなた以外にだれが?」
「…このっ」
わぁ、またキレましたよこの人。綺麗な青筋を浮かべています。カルシウムが足りないんですね。貧乏だからカルシウム源になるものが食べられないんですかね。
すると部屋の扉が開かれました。
「阿求様、朝ご飯ができました」
「あの、接客中ですのであとで頂きま…」
「私も頂きます!」
「帰ってください」
この短気な腹黒貧乏巫女めっちゃ図々しいんですが。ここまでくるといっそ清々しい程に鬱陶しい人ですね。
「食べてってもいいじゃない」
「この人抓み出しといてください」
「このケチ!人でなし!陰険!」
「おねがいしますね」
某紅白な人が騒いでますが、おなか減ったので無視します。あと陰険じゃないですし、ケチだとか云々の話ではないと思います。なので人でなし呼ばわりされる謂れはないです。
食卓に着くと朝食は全て並んでいました。ついでに何故か腹黒貧乏巫女とオタク巫女も両隣りにいます。帰れと言ったのに増えてるってどう言うことなの…?まぁ、オタク巫女の方は割と無害なのでいいのですが。なぜ居るのでしょう
「早苗さんは何故ここに?」
「今日は諏訪子様も神奈子様もいないので遊びに来ました」
案外暇人ですね。あと貧乏巫女は私の西京焼きを食べないでください。
「ご飯は?」
「どこぞの貧乏巫女とは違って食べてきました」
「だそうですよ、見習ったらどうです?」
「おいひい」
「聞いてます?」
あと私の味噌汁を返してくださ…あぁ、全部飲まれてしまいました。この強欲な腹黒貧乏巫女め。
もういいです。もう一人前出してもらいましょう。まだお漬物を一口齧っただけなのに殆ど残ってませんし。こんなことなら最初から1円をお賽銭箱に入れて帰ってもらえばよかったです。
「ごちそうさま」
「ホントに全部食べやがりましたよこの強欲腹黒貧乏巫女」
「霊夢、こんなこと言われてるよ?」
「悪口で朝ご飯が食べられるなら、もっと言ってもいいわよ」
「解りました。幻想郷縁起に『博霊の巫女はドM』って書いておきますね」
「…まさかホントに書かないわよね」
「え?もちろん書きますよ?私の朝ご飯食べちゃいましたし」
「ぅぐ、じゃ、じゃあまたね!」
あ、逃げました。お賽銭箱忘れてますが、空なので外に置いとけば持っていくでしょう。
なんだか眠くなくなりました。折角早苗さんもいるので自室でお話でもしま…いえ先ずは朝ご飯ですね。
「ねぇ阿求」
「なんです?」
「さっきの本当に書くの?」
「もちろんです。あとは文さんにもタレこみます」
「そうなんだ…。アハハハ…」
なんだか早苗さんが乾いた笑みと共に怖いものでも見るように見てますが、今はお腹が減りました。朝ご飯をお願いしようと声を上げようとした時…
「阿求様、お客様ですよ」
……。もう、ホント勘弁してください。
Fin
黒い阿求が書きたかった。
反省も後悔もしていない。
作風があまり固まらないような気がするなぁ…。