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第四話 ………動く前に呑むか
「やっべぇな…腹」
自分の部屋で鏡の前で脱いでみる。
どぅるん
仕事をしないと、こうゆうわけだ。
地獄の餓鬼のような不健康体型を見て、
おっさんは落ち込むのであった。
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おっさんの体型に比例してか、気温は少しづつ上がってきたように感じる。
本当に比例しているのだとすれば、
春にはおっさんは破裂するであろうが。
なるべく食わないようにしていたんだが…
酒は焼酎だからカロリー0だし…
娘達は食べ残すなんてことは皆無だ。
観察したわけじゃないが、食い終わった皿は舐めたように綺麗だ。
まぁまぁ精進してたんだぜ?
風呂も半身浴で5分は浸かったし。
娘達起こす為に階段も使ったし。
ソファーの上でストレッチもしたし。
「風呂あがりのビールか?」
あれが諸悪の根源なのか?
ビールの野郎…
「まあいい。そろそろ暖かくなってきたし、動きゃ痩せるだろ」
そう言いながら、冷蔵庫を開ける俺。
そこには──
ズラリと並んだ、ビール缶の軍勢。
「…………動く前に呑むか」
──このおっさんに、春はまだ遠い。




