悪運
※この物語はフィクションです。実際の神話などとは全く関係ありません。
あれから数年…僕は剣神学院へ入学していた。姉の方が先に入学していたが…まぁそれはいいだろう…
「はぁ…今日も人が多い電車だこと…」
ここ剣神の国であるヤマトは神の国の中で最も多い人口を誇るらしい…これは神の中でも剣神が最も力を持つことが関係しているのか分からないがそれにしても朝からこれは憂鬱である。
「まぁしゃーねぇよ…慣れないとな!」
「そうですよ!!アレンくん!!慣れっすよ!!」
この暑苦しいのは友達のサトシとソウザだ。まぁぶっちゃけモブキャラみたいな立ち位置だと思っている…まぁ目立たないことに越したことはないからいいんだがな…
「そういえば僕らは他の神様の国は見た事は無いけどどんな国なんでしょうね?」
「さぁな?一緒じゃないか??」
と適当に返す。神は剣神以外に六柱おり、炎神、水神、氷神、巨神、風神、雷神…今神本人が統治しているのは炎神、雷神、氷神。最終決定権という形で存在しているのは巨神、風神。え?我が主神剣神はどうなのかって?そりゃ…
「まぁ…この国やばくなったら俺たちが守らないといけないんだよな…剣神様行方不明だし…」
「それはそうだな…」
そう。この国の主神である剣神は行方不明なのだ。ちなみに水神も剣神が行方不明になった数年後に行方不明になっている。どうやって政治をやっているのかというと神に認められている(と勝手に言っている)もの達が王を名乗って政を行っている。ホントかどうかは知らないが。
「とそんなこといってたら着いたぞ。」
ここが我らが学院、剣神学院。そのままではあるが、主神である剣神の名を冠した学院である。僕が作った訳では無いから仕方がないがもっと名前は何とかならなかったのかと思ってしまう。まぁ全ての国の学院で主神の名を冠する名になっているので仕方がないと考えながら歩いていると
「きゃっ…」
「あ、わり…」
誰かにぶつかってしまった。
「痛いわねぇ…あんた誰にぶつかったのかわかってるのかしらぁ??」
まずいのにぶつかってしまった…こいつはこの国のクソ王族の第2王女カリン・シャーロック。1番面倒くさいやつにぶつかってしまったな…
「あーわりぃほんじゃ」
と立ち去ろうとした時、
「待ちなさいよ!あんたそれだけで済むと思ってんの?!」
と罵倒が飛んでくる。すごくめんどくさい。このままだと目立つしどうにかいい方法は無いものか…
「あーカリン様?では代わりに何か自分が出来ることがありましたらお手伝いさせていただきます。これで許して頂けませんでしょうか?」
できるだけマシな選択だ思う。だが今思えばこの選択は…
「ならアレン・ユースフォード。あなたは…
私の下僕となりなさい!!」
悪手だったと思う…