シエル追放
「突然だがシエル、貴様を学園から追放する」
校長から突然言い渡された言葉に俺は戸惑う。
「ちょっ、ちょっと待ってください!何か悪いことしたんですか?!俺が!」
「いや...悪いことはしていないが貴様は弱いだからこの名誉あるカルタラ騎士学園にとって弱い生徒がいる事はマイナスでしかない」
嗚呼、そう言うことか。
「分かってくれたかね?」
「はい...」
「では明日荷物をまとめて去ってくれ友達には一言、言っておくがいい」
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男女が薄暗い森の中の家で話している。
ローブを着た少女、エルデラにその父エリスは話していた。
「いいな、エルデラお前は俺や母さんがいない騎士学園に入学するんだ、一人でいけるな?」
「わたしを何歳だと思ってるの?十五歳よ1人で行けるし」
「あっそっかーそうだったな母さんエルデラに何が言ってあげて」
「まぁ頑張りなさい二十歳になったら立派になった姿見せに来て!」
「うん!」
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次の日。
「お前と過ごした時間、悪くなかったぜ」
「おう...」
俺が荷物の整理をしていると同居人に言われた。
こいつとは仲が良かったな。
物思いに耽る。
鞄に衣類を詰め込み剣を担ぐ。
「これからどこ行くんだよ?」
「遠い親戚の家に住まわせて貰うことにしたよ」
「じゃあな」
「おうまたな」
扉を閉めて廊下を歩く。
朝日が廊下の奥を照らす。
廊下の奥は女子寮につながる扉がある。
扉の前に階段があり階段を下れば出口だ。
階段まで着くとローブを着た俺と同い年くらいの少女が女教師に連れられていた。
俺と少女がすれ違った瞬間、少女がこちらを見つめた。
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夜明け。
馬車に乗り騎士学園の近くまで来ていた。
「もうそろそろ騎士学園に着くよ」
わたしはある匂いに気づく。
(血生臭い)
「おじさん、馬車止めて」
「え?」
外に飛び出すと黒いローブを着た人達が騎士学園を見ていた。
普通の人?
少し疑問に思ったが馬車に戻る。
「おじさん、やっぱりなんでもないや進んで」
「わかりました」
騎士学園に着くと門の前に偉そうな服を着た男の人と女の人がいた。
「エルデラさんだね?初めましてカルタラ騎士学園校長のセック・スンスンだよ」
下品な名前だなぁ。
「わたしが貴女のクラスの担任のミカエラよよろしく、じゃあ部屋に案内するわついて来て」