4・3話 目覚めⅢ.
こんばんは前話が長かったため、読みやすく、これから話の展開が加速する予定です。
この話では、ついに次男、アベルの弟が生まれます。
その後、数ヶ月が経ち、アベル1歳の誕生日を家族・使用人全員で喜びあった。
前世でのもうすでに懐かしく感じられる記憶は蘇る。
後々分かったことではあるが、俺の父親はアーノルドと言い、現シャルフィード伯爵である。少し肥満体型で俺に過度な期待を寄せているらしい。
現伯爵家の財政や権力が低下していることに起因しているだろう。
そして、母親はミラと言う。アーノルドの第一婦人らしい。母は父に似合わないくらい、年齢と一致しないほどの若い容姿をしており、妖艶な大人の雰囲気を持っている。
さらに、俺に対して、優しく、前世の母とはある意味、親バカという点では同類のきらいがある。
第二夫人はターニャというらしい。顔を見たことはあり、挨拶ぐらいはされるが、それ以上の付き合いはない。
どちらかと言えば、少し剣があるように感じられる。母より劣るが、それなりの美貌で、父親とはお似合いなのかもしれない。
俺の世話役には、筆頭執事のシュバルツが付いている。いつもついて回ることはないが、母に次いで俺のことをよく知る人物だ。
性格は温厚で、頭が良く、切れ物のようだ。伯爵家の家宰でもあるようだ。
うまく話せるようになったら、魔術について色々聞いてみたい。
母は寝る前には必ず会って俺をあやして、俺が眠ったら、自室に戻って、寝るようだ。俺がまだ、カタコトの単語しか話せないことはとても痛い。
早く、母と話したいな。
誕生日から一か月後、やっと、初級火属性魔術“発火”が発動できた。
魔力量は十分なはずなのに、発動時、魔力放出時に若干の違和感を感じる。これはいったい何なのだろうか?書物には、魔力制御が問題とされているが。ここ数ヶ月のトレーニングの効果は大きはずだ。何が原因なのだろうか。
“発火”を母をはじめとして、家族に見せると一様に驚き、そして、喜んでくれた。特に、母の溺愛ぶりはすさまじかった。
それに加えて、父は
「アベルは天才だ。我がシャルフィード家は再興される!」
と鼻息荒く、俺に今まで以上に期待を寄せているようだった。
この後も、アベルは努力を怠らず、毎日の日課を繰り返した。
次第に制御できる魔力量、魔力上限が増加して、他属性の初級魔術は難なく発動できるようになった。
特に、無系統魔術の上達が著しく、筋トレ時に身体強化の魔術使うことで二倍の効率UPになった。そして、未だ筋力が足りていないが、身体強化を行うことで活動範囲が広がり、さらにトレーニングの効率UPに繋がった。
約2年後 アベル3歳時
第二夫人、ターニャが身籠ったそうだ。
この時のターニャ今までになく、喜んでいた。
態度も軟化していたようだ。
この時には、流暢とはいかないものの、会話が普通に成り立つようになった。
とても喜ばしいことだ。
母とたくさん話をできる。
また、執事のシュバルツと魔術について話せるようになった。
約10か月後 アベル4歳時
弟、アーヴェが産まれた。
素直に喜ばしく思う。
前世には、6歳離れた妹がいた。仲は良く、仕事でいない、母の代わりに、よく二人で一緒にご飯を食べたものだ。
より一層トレーニングに対する意欲が高まった。
10歳時に行われる儀式までに知識と戦闘能力を上げる必要があるとも感じた。
ーーシュバルツとの会話ーー
「ねぇ、シュバルツ。僕にはないが足りないと思う?」
「魔術の出来は素晴らしく、頭脳も明晰であることからして、次戦能力でございましょうか。」
「どういうこと?」
「貴族には、義務がございまして、領内の治安維持や魔獣討伐があります。また、戦争が起これば、招集がかけられます。いずれも、実戦ですので、戦い方を知るべきだと考えます。」
「たしかに……そうだね。盲点だった。ありがとう。シュバルツ」
「いえいえ、アベル様のお役に立てれば光栄です。しかし、まだ、5歳というのに…将来が楽しみですな」
こうして、アベルは実戦を意識したトレーニングもといシュバルツとの戦闘訓練が始まった。
次話 成長と苦悩I
アベルは戦闘訓練で何を学ぶのか!そして、何を目の当たりにするのか!
乞うご期待‼️
さて、
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