俺たちの放課後 1
俺は、授業を終えるとすぐに家への帰路につこうとしていた。だけど俺はかなり早く教室を出たにも関わらず正門で既に待ち構えてる人影を目にし少しため息をつきながらその人物の方へと向かった。
「白河さん早くない?今さっきホームルーム終わったところだけど?」
「鳳くんのことだからチャイムなったらすぐ帰っちゃうと思って…今日のお弁当の感想とか言いたかったし」
「そっか。でもせっかくの休みなのに友達付き合いとかいいの?」
「私にとっては友達よりも鳳くんのほうが大事だから!」
俺は、白河さんが急に爆弾発言をしてきたことで少しどころじゃなく顔を赤くしてしまいながら2人で帰路についた。
「そうだ。弁当はどうだった?和食系はあんまり作ることがないから味にそこまで自信なかったんだけど…」
「そんなことない!いつもと変わらず美味しかったよ!…あっそうだ」
「何?」
「お母さんがね?鳳くんにもしやる気があるなら伝手で『プラネットアクターズ』の採用オーディション受けてみる?って言ってたよ?」
「は!?」
俺はさっきのドキッとする意味での爆弾発言以上に今の言葉に驚いてまともに言葉を返せなかった。それもそうだろう。プラネットアクターズとは今現在で業界最大規模の声優事務所なのだから。でも1つ素朴な疑問が頭に浮かんだ。
「なあ白河さん」
「なに?」
「なんで急にそんな事言ってくれたの?零那さん」
「実はね……前に鳳くんが友達と話してるのをたまたま聞いて、私鳳くんの声も好きだからお母さんに言ってみたの。そしたら鳳くんに伝えてって」
「そっか、わかった。ありがとう白河さん」
俺は不意に来たチャンスに喜びを感じていた。でも、まずは礼儀を通さないとと思いながら白河さんとの帰り道を過ごした。そして…
「ただいま」
「お帰り、陽介。今日の晩ご飯は私が作るからいいわよ」
「どうしたの?珍しい」
「陽介、行きたいところがあるんでしょ?」
「……やっぱり母さんには敵わないや。みんなと一緒に食べれないかもしれないけどちゃんとご飯は食べるから俺の分も残しといて!」
「わかったわ!気をつけてね?」
「もちろん!じゃあちょっと行ってくる!」
俺は母さんにそう告げるとさっき帰ってきた道を引き返し駅へと向かった。
久々の投稿になりましてすみませんm(_ _)m
こちらの作品もこれからは更新頻度を少しづつ増やしていこうと思いますのでよろしくお願いしますm(_ _)m