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異世界オブ・ジ・エンド  作者: 神谷 秀一
39/75

ゾンビ39

『そうね。それは論外ね』


 それに人間が馬車引いているの見られたらそれだけで不審者扱い間違いない。というか人間は馬車を引かない。

 まあ、外の世界に馬車くらいあるかもしれないけど、無難に歩くしかないと思う。

 乗り捨てられた馬車なんて早々無いだろうし、あったとしてもそんな場所の治安どうよ? って話になるし。


『今のあたし達をどうにかできる存在なんているのかしら?』


 それこそ野生の勇者だっているかもしれない。ゾンビになった俺達は人間の頃より強くなったかもしれないけど、それでも、自分の強さの基準が無いわけだし、そもそも、俺達より強い存在がどれだけいるかもわからない。

 なら、自分の強さを最低限と思っておかないと足元をすくわれるよ。


 そう、なぜなら俺達はこの世界で魔物枠なのだから。

 姿を見せただけで世界が敵に回る可能性だってありえるのだ。というか、ゾンビと知られた時点で抹殺対象だろう。死んでるけど。


『そうね、ごめんなさい。ちょっと調子に乗っていたかもしれないわ』


 気持ちはわかるよ。俺もゾンビになりたては色々な失敗をしたし。それこそ、空に飛び上がったり、力の加減間違えて腕が吹っ飛んだりしてね。

 とはいえ自分を知ることは大切だし、何より世界のことを知ることも必須だ。


『世界のこと?』


 だって俺達にはこの世界の知識がない。

 仮にこの王国とかいうところを出たとしても、どこに何があるかもわからないんだ。それこそ、近隣に何があるかもわからないし、誰かとであったときどうするべき作法があるかもわからない。

 もちろん、そんなことを言い始めたらスタートなんてできないし、どこにもいけなくなるのはわかりきったことではあるんだけど、常に最低最悪の事態を想定することは必要だと思う。

 そう、俺達にとっての最低最悪というのは死ぬ・・・ことじゃない。

 なんていったってすでに死んでいるのだから。


『それがいまいちわからないわ』


 俺達が死んでいるっていうことはそれ以下がないって意味じゃない。

 そして、俺達以外の誰かと敵対した時、そして、それが俺達より強かった場合。

 それだけならまだ良いんだよね。だって俺達死なないし。


『どういうこと?』


 相手が俺達より強くても俺たちは死なない。つまりはいつか逆転できるかもしれない。もしくは逃げられるかもしれない。だけど、それが向こうに知られた場合はどうなると思う? 見逃してくれるなんて甘い話は絶対無い。なら、死なない存在を無力化するためにはどうするべきなのか?


『放置じゃないのよね?』


 当たり前だ。

 俺なら、再生不可能になるまで全身を磨り潰すか、


 この発言の時点でアサガオが引いているが気にしない。だって、実際行った行動だしね。


 もしくは首と四肢を切り離して再生不可能の処置を施して、それぞれを離れた場所に埋めて封印する。それに、この世界には魔法があるんだろう? どんな魔法があるかはわからないけど、凍結魔法なり使って氷付けにした後で地中奥深くに埋めれば良い。そうすれば再生もできなくなるかもしれないし、身体を引き寄せて結合することもできなくなる。

 もちろん、それは普通のゾンビならやりすぎかもしれないけど、生憎と俺達は普通じゃない。

 外の世界の存在と敵対した場合はそんなことだってありえないとは言い切れないのだ。


『やっぱり外に良くの止めない?』


 アサガオがそれを本気で望むならやめても良いけど、それでもいつか、この王国は崩壊すると思うし、崩壊の折には何かしらの存在が押し寄せると思うよ。その結果は、今言ったことと変らないことが起こると思う。


 人間の軍隊が攻め込んできたとして、多少の抵抗は出来るかもしれないけど、結果として待っているのは蹂躙の結末だと思う。そして、それこそ数の暴力に押しつぶされて可能性の数々が叩きつけられるだけだろうね。


『やっぱり行くしかないのね』


 外に出たところでろくなことは無いかもしれないけど、色々なことを見知った上で山の奥に身を隠すって選択もあるし、まずは見識を広げる必要はあると思う。だからこその出立準備と心構えの必要性を説きました。

 まあ、どんな想定をしたって予想の斜め上を行く予感しかないけど。


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