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異世界オブ・ジ・エンド  作者: 神谷 秀一
31/75

ゾンビ31

残酷表現あります

 俺の眼下にいる少女は絶望どころか恐怖すら失って身体を揺らしていた。

 なにをしたかって?

 現在も続行中だ。

 身にまとっていた衣服は引き千切られ、その死体の裸体が俺の視界に映っていた。

 服の上からでも判っていた貧相な体付きだが、それでも女は女だった。俺の劣情を受け止めながら痙攣している。

 俺の動きと身体を受けながら前後している。

 ん? 俺が何をしているかって?

 今までのくだりでわかっていると思うが、俺はこの少女を犯していた。

 陵辱していた。壊していた。

 最初の抵抗は嘘のように、今はされるがままに成すがまま。

 それでも、俺は身体の動きを止めない。

 ゾンビの身体になってもこんなことができるとは思わなかったが、それは嬉しい誤算だった。

 人間を超える力を手にした上に、自分自身のしたいことをやりたいままにできる状況。それこそ、もっと生きている女がいたのなら、俺の思うままにできるってことなんだ。

 最初、この世界に来た時は罰ゲームでしかないとも思っていたが、こんなご褒美が待っているとは思わなかった。

 なんにせよ、まずは目の前の楽しみを味わい尽くそう。俺は眼下の腰を押さえつけてラストスパートを開始することにした。


 たまたま図書館に行こうと思った。何かが隠れているかもしれない。別の生きた人間がいるかもしれない。単純にそう思っただけだ。

 そうして足を運んでみれば入り口のカウンターの顔の半分が腐りかけた顔無しのゾンビがいた。理由はないがとりあえず殴り飛ばす。それだけでゾンビの頭部は消し飛んで倒れ伏した。その後も図書館内のゾンビを轢殺しながら奥を目指す。そして、行き着いたのは館長室? っぽい重厚な扉の前だった。

 俺はそれをノックした。

 続くのは一瞬だけのお楽しみ。

 そこから更に続くのは地獄のような苦しみだけだった。


 破った扉の先にいたのは美少女だった。

 いつか襲ったそばかす女のようなレベルじゃない。絶世の美少女、そう呼んでも間違いなかった。

 黒い髪に白磁のような肌。そして、細身ながらも適度に育ちつつある局部。これで興奮しないなら男じゃない。

 当然俺は襲い掛かる。

 犯すために。壊すために。喰らい尽くすために。

 虚を疲れた向こうは初動が遅れていた。だからこそ、一瞬で押し倒して身にまとっていた上着を力任せに引き千切る。

「くっ!」

 女らしくない悲鳴だとは思ったがそんなのはどうでもいい。俺は肉への欲求を押さえきれず、あらわになった白い肌を隠す下着までも引き裂いた。

 そばかす女はここで悲鳴を上げて抵抗を止めた。

 お前はどう・・・っだ?!

 目の前が真っ黒に染まった。

 なんだ?!

 何が起こった?!

 同時に身体が感じる衝撃と浮遊感。続く背中への衝撃に俺は倒れたことを知る。

「あたしは諦めない!」

 そんな声に、この衝撃の正体があの少女によるものだということを知る。

 そして、面白いと思う。ゾンビを相手にこんな抵抗をする彼女を面白いと思った。だけど、そんな抵抗は無意味だし、彼女はすぐに絶望するだろう。

 なぜなら、俺は普通のゾンビじゃない。今、このようにして見えない世界は眼球を潰されたからだろう。そして、ゾンビは身体が破壊されても再生はしない。だが、何事にも例外はあるのだ。

 目が熱い。そう思った直後、俺の潰された両目は白い蒸気を生みながら再生されていた。

「う、嘘・・・」

 嘘じゃない。これが現実なんだよ。


「がーぐー」


 だから、君は終わりなんだよ。

 視界の回復した俺は人を超えた速度で目の前の少女に飛び掛り、

「光よ!」

 言葉と共に生まれた光に全身を焼かれてのた打ち回った。

 があああぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーー!

 皮膚が泡立つ。網膜がまた焼けた。ゾンビになってから感じていなかった痛みが全身を貫く。

 これは光魔法か? ということはこの女俺と同じ勇者なのか?!

 くそ、確かに格好を思い出せば俺と同じ異世界人だ。

 くそくそくそ!

 全身が焼けるようだ。光魔法ってのはアンデッドや魔物に強い効果を持っている。つまりは、俺に対して天敵である魔法ということだ。

 なら、犯して楽しむなんて真似はしていられない。

 どうするべきか?

 簡単なことだ。魔法の連発なんて簡単にできない。上級者ならばそうでもないらしいが格好からして召喚されたてだろう?


「がーぐー」


 次の魔法が放たれる前に、俺は女の懐に飛び込んだ。両手首を掴み取って押し倒し、押し倒した眼下に映る苦痛と恐怖に歪んだ表情に満足を得る。しかし、ここで舌なめずりをするのは自殺行為だ。速やかに危険を排除するべく口腔を開き、

「アール・・・」

 続く言葉を黙殺して首筋を食い千切った。


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