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異世界オブ・ジ・エンド  作者: 神谷 秀一
13/75

ゾンビ13


 食事か。考えたことも無かった。

 なんせ必要のない体でしたから。

 でも、これからは必要だ。

 今までは必要としなくとも、これからは必要だ。

 アサガオが生きるためには食料が必要だ。そして、それをとってくるためには俺の行動が必要となるんだけど、正直食料がどこにあるかなんて検討が付かない。

 まあ、生鮮食品は全滅しているだろうから乾物屋でも探せばいいんだろうけど、それだけじゃ栄養が不足するのは目に見えてる。

 だけど、地面に生えている草や死体をついばんでいる鴉なんて食べたくもないだろう。

 最悪、それを食べてもらうしかないとしても、真っ先にそれという選択肢はないだろうな。

 その上で考える。

 ・・・うん、俺には思いつかないよ。

 だから、まずは乾物屋を探すことにした。

 外に出る際は鍵をかけるように仕草で指示し、それはうまく伝わった。部屋を出た直後の施錠音は少し物悲しい気持ちにもなったが当然の処置だ。

 帰ってきたときはどうしよう? そんな考えもよぎったがその時はその時だ。

 まずは食料をゲットしよう。


 街に出ました。

 相変わらずゆらゆらと動くゾンビの群れが街を徘徊している。というか飽きないのかね? まあ、飽きるような思考すらできないからこそ、こうやって生前の行動をリピートしているんだろうけど、俺はそこまで真似できないしするつもりもない。今は自分にできることをするだけだ。

 まあ、わかりやすく言うなら食料の調達と情報の収集か。後者は絶望的なのでそこまで実行する気はないけど多少必要だろう。

 といっても、生きている人間が大分限られているから、話を聞くならアサガオに限定したほうが早いかも。

 そんなことを考えながら一時間。街並みを歩いていた俺は乾物屋を見つける。

 うん、乾物屋だけど干した魚を店先に並べていたらしい。日本で言うなら干物や魚介類の塩漬けだろう。というか、そんなものがあるということは海が近いのか・・・いや、そうじゃない。まずは現実だ。

 そもそも、干物は日持ちさせるものであって保存食じゃない。軒並みにおかれて腐敗するのなんて当然のことだ。わかりやすく言うと黒ずんだ上に虫が沸いている。少なくとも食いたい奴なんていないだろう。もし、それを口にしたいなら自殺志願者か極度の味覚オンチだ。


 そして、残された乾物。これも全滅だった。

 高温であり多湿。プラス世界にはゾンビが・・・腐敗が溢れている。という理由で、例外なくカビが生えるなり腐りきるなり虫が沸きまくっていた。

 そりゃそうだよな。というか嗅覚がないことを感謝したい。

 乾物すら腐りはてるような地獄だった。

 うん、やばい。

 アサガオに持っていけるものがない。

 俺は軽く絶望したが、俺の説明を受けることのできない彼女はもっと絶望するだろう。

 ・・・どうするかな?

 もちろん、答えなんて何もなかった。





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