少年捨てられる
「今日は洸夜の5歳の誕生日だ。洸夜、なにをするかわかっているね」
「わかっています、父さん。今日は魔力量を測るんですよね?」
「そうだ。それじゃあこの水晶に力を込めてみろ」
水晶にてを置きちからを注ぐ
「わかりました。では…ハッ」
魔力があれば色は変わるはずだが透明のままだ。
「なんだと‼︎透明のままだと?これはどういうことだ」
「少し待ってろ。母さんと相談してくる」
そう言って父さんは隣の部屋に言った
そして僕は父さんと母さんの会話をきいてしまったのだ
「嶺二さん洸夜の魔力量はどうだったの?」
「それが…魔力がなかった…。」
「そんな…うちの子にかぎって…あり得ない」
「この白雷家にあんな落ちこぼれはいらん無能は必要ない」
そう聞こえて来たのだ。そして父さんがこっちの部屋に帰ってきた。
「洸夜、お前は魔力も持っていない無能だ。この家から出て行け。」
そう言った父さんの目は恐ろしく冷たかった。あのいつも優しかった父さんが…
「やだよ、お願いだよ。この家に置いて」
「ダメだ」
「お願いだよ。絶対にまほうを使えるようになって見せるから」
「そんなに言うならもう少しだけ置いてやる」
そして僕は死に物狂いで訓練すると決意した。
だがそれ以来家族はぼくをものとして見るようになった。
「おーい落ちこぼれ。魔法の練習台になってくれよ。」
そういって弟と分家の者まで僕を物として扱った。そして弟は毎日のように分家の者を引き連れて僕に魔法を打ち込んだ。
「やめなさい!洸夜は道具じゃない‼︎正樹いい加減にしなさい。」
「チッ皆帰るぞ」
そう言って帰って行った
「大丈夫洸夜?」
「ありがとう。姉さん」
「何かあったら言うのよ?」
「うん」
そしてこういう日が五年続きとうとう魔法が使えなかった。そんな中でも姉さんはいつも僕のよりどころだった。
そしてその夜、父さんに呼び出されて僕は捨てられた。