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小話

生徒会会計長野美紀は、書類整理の手を止めます




「月子会長、何してるんですか?先ほどから




 落ち着かないのですが主に私が




 携帯電話で私を撮らないでください




 モデル料を請求しますよ」





綾瀬川月子は、撮影を止めて




目を細めて、長野美紀を正面から凝視します






「へ~そのルックスで私にお金を




 請求するなんて、自意識過剰なのね




 意外だわ」





長野美紀は、ゴホンと咳をします





「それで、本命は何方を撮りたいんですか?




 私はあくまでもテストですよね




 すぐ撮影やめましたから月子会長は」





月子会長は、携帯電話を弄びます






「美紀ちゃん、分ってるじゃない




 ところで、今の携帯は凄いわ驚きよね




 と言う事で、美紀ちゃん




 丁度お仕事も終わったみたいね




 菜緒ちゃんを此処に呼んで来てくださらない」





(大変ね菜緒さんも、私も被害被りそうだから





 さっさと呼びに行こう)



長野美紀は、椅子から立ち上がります





「月子会長、何処に向かえば?」





月子会長は、生徒会室を見回しながら




顎に手を添え、髪を弄びながら考え込みます



(この部屋じゃ、味気ないわ



 うん、私が迎えに行った方が良いわね)




「やっぱり、私が行くわ




 戸締り宜しくね、美紀ちゃん




 お疲れさま」





月子会長は、素早く立ちあがり





足音を立てずに、ドアを閉めもせず




駆けて行きました




長野美紀は、月子会長が駆けていった廊下を見つめます




(月子会長、生徒会長が廊下を走ってはいけませんよ



 でも注意しても、多分聞かないでしょうけどね) 

有難うございました

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