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桜花大学付属高等部 新館図書館





文芸部部室で、読書を始める広井飛鳥





その姿を見つめる、有沢理子




暫くして、有沢理子は




広井飛鳥に、小声で話しかけます





「飛鳥ちゃん、文芸部に入ってくれるのかな?」





広井飛鳥は、本から視線を外し




有沢理子を見ます






「う~ん、まあ可能性は残しとくよ





 お姉ちゃんに、近ずく」





広井飛鳥は、浦鏡を指さします





浦鏡は、苦笑いで広井飛鳥を見ます




「この、浦君を見極めるために




 今日は文芸部に、お邪魔しました」





有沢理子は、浦鏡の腕を揺らします





「どうだった?浦君の評価は?」




広井飛鳥は、浦鏡の耳たぶを掴みます





「普通かな」





有沢理子は、頷きます





(そうだね、飛鳥ちゃん)





突然広井飛鳥は、立ち上がり





扉へ向かいます





文芸部の扉がコンコンとノックされ






広井弥生が、入室します







「失礼します、桜乃ちゃん遊びに来ましたよ」





文芸部部長南野桜乃は、広井弥生をチラッと見ます





「弥生、本当に来たんだ図々しい女ね




 貴方は」





「桜乃ちゃん、酷いよ



 なんてね」






「いらっしゃい、狭いけど




 どうぞ、座って」





広井飛鳥は、ごく自然に広井弥生の手を





引き、椅子に腰かけます





広井弥生は、飛鳥の手をニコニコと




握り返します





有沢理子は、その光景を見て




浦鏡を見ます





「浦君、あの一連の広井姉妹の行動は




 何なの?普通はさあ





 妹が、急に目の前に居たら驚くよね」





浦鏡は、広井姉妹を視界に入れます





「あれが、広井姉妹にとっては




 普通なのではないでしょうかね




 絆が深い姉妹なんでしょうね」






広井弥生は、立ち上がり





浦鏡へ、近ずき鞄から





クッキーを取り出します




「浦君、改良版ですよ





 感想を聞かせて下さい」





浦鏡は、クッキーを一口





口に入れ味わいます






「無糖ですね、甘夏を香りづけに




 していて味わい深いですよ」






広井弥生は、浦鏡の感想を聞き





安心した表情を浮かべます





姉のその表情を、見ていた飛鳥は





「お姉ちゃん、私にも下さい」





その声に、気がついて鞄からバスケットを取り出し




妹の飛鳥に渡し、有沢理子と南野桜乃にも




渡してまわります





南野桜乃は、ビスケットを口に含みます





「理子ちゃん、このビスケットは




 明らかに、誰か専用のプレゼントよ




 誰かしらね」





南野桜乃は、浦鏡に視線を向けます





「桜乃部長、考える必要が無いくらい




 分りやすかったですね」






南野桜乃は、視線を広井飛鳥に向けます





広井飛鳥は、浦鏡に近ずき耳打ちします





「浦君、お姉ちゃんは渡しませんよ」






(飛鳥さん、考えすぎですよ




 弥生さんは、お菓子の試食を頼んだけですから)





浦鏡は、苦笑いを浮かべます 

よろしくお願いします

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