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メール

桜花大学付属高等部 新館1年4組の教室





浦鏡に、声をかける石田治





「浦、生徒会書記の安藤ちゃんはどんな子よ?」





「生徒会会長綾瀬川月子に、直接スカウトされた




 高等部から、外部入学生で入学した優秀な生徒だよ




 こんな感じで良いかい?」





「もう少し、主観的な意見を聞きたい」





「あまり、接点が無いけど




 会長に従順な書記さんだね」





「なるほど、安藤ちゃんは





 浦の様に、月子会長に使われているのか




 だから、興味が向いたのか俺は」





(石田、異性として興味が湧いているんじゃないのか




 僕には、関係は無いんだが




 まだ月子会長には、こき使われていない




 もしも交際するには、月子会長に認めてもらわないといけないが




 菜緒さんは、可愛がられているからな)





「石田、メールでも送ってみたら菜緒さんに




 親しくなれるんじゃないかな」





「そうだな、お手伝いしてくれた



 御礼を伝えよう」




早速携帯で、メールを打ちこむ石田治




「浦、話しかけるなよ集中してるんだから」





(話しかけはしないよ




 読書をしなければ、折角図書館から借りたんだから)





岡村愛子は、背後から浦鏡の耳を掴みます




そして、耳に口を近ずけ小声で話し始めます




「浦君、先ほどのお話を聞くつもりは無く




 あくまでの偶然に聞いてしまったんですけど




 面白そうなお話でしたよね、石田君に協力するべきですよね」




「愛子さんは、彼はまだ自分の気持ちに気が付いていませんし




 また、本当にお友達になりたいだけかもしれませんし




 見守っておきましょう」






「静観ですか、つまらないですね




 素人の無理やり押しつけられたギャグよりも



 面白くありません」






「分かりずらい、例えですね」




「石田君に、アドバイスしてあげなきゃ」





岡村愛子は、石田治に話しかけています





(石田、教室で話すから




 こんな状況になるんだよ、止めれば良かったかな)






 携帯を、操作する石田治




 石田治の、左手を握る岡村愛子




 石田治は、顔をあげます





「石田君、お話はすべて聞いたよ浦君から




 メールの添削は私がしてあげるよ」





石田治は、浦鏡を見ます





浦鏡は、大きく頷き読書に戻ります






(僕が話したことに、なっているな




 あくまでも、相談に乗ったという





 スタンスでいくのか愛子さんは)





「岡村ちゃん、お願いします




 これで良いかな」




携帯電話を、岡村愛子に渡す石田治





(どれどれ、私がスパイスを加えましょう)





岡村愛子は、石田治から携帯電話を受け取り





メールを打ちこみます





「送信したよ、石田君




 携帯返すね」




「有難う、岡村ちゃん」 




携帯のメールを見る石田治




(せっかく岡村ちゃんが、送ってくれたんだし




 しかし、随分特徴的なメールになったな)

 



(石田君も、満足してくれたみたいだし




 新聞部で鍛えた、私の文章構成能力を活かせたわ)




「気にしないで、石田君




 貸し1個だけだから」





桜花大学付属高等部 新館生徒会室





放課後に、メールを見た生徒会書記安藤菜緒は




携帯を、生徒会会長綾瀬川月子に見せます




メールを読む綾瀬川月子




「菜緒ちゃん、このメールは石田治だけでは無い



 

 第三者の存在が見受けられるわ





 しかし、少なくとも菜緒ちゃんに好意を



 

 抱いている事は分るわ




 良かったわね、菜緒ちゃん




 でも私は、羨ましいなんて思ってないからね」




携帯を、安藤菜緒に投げる生徒会会長綾瀬川月子




「危ないじゃないですか、月子会長




 それに変な嫉妬しないでくださいよ」




「嫉妬、そう嫉妬ね」




綾瀬川月子は、安藤菜緒のお腹を撫でます



「この口が言ってるんですか。全くこの口は」




「月子会長、微妙に気持ち良いので



 手をお腹から、離してくださいよ」




「もう少しよ、もう少し」




安藤菜緒は、体を捩ります

お疲れ様です、失礼します

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