生徒会室
桜花大学付属高等部 新館1年4組
担任の佐藤舞教諭は、教壇に立っています
「今日の授業は終わりです
皆さんお疲れ様
小テストとか色々やってますが
短い時間で、回答を導き出す練習ですからね
集中して、取り組んでくださいね
以上です、解散」
佐藤舞教諭が、廊下に出ると
岡村愛子も、急いで廊下に出ます
「佐藤先生、新聞部の岡村です」
佐藤教諭は、後ろを振り向きます
「新聞部の岡村さん、歩きながらで良い?」
岡村愛子は、佐藤教諭と並んで歩きます
「愛子ちゃんは、イメージより背高いね~」
「佐藤先生は、教壇に立つと大きく見えますよ」
「嬉しいな、今日は何かな?愛子ちゃん」
「ぜひ、内藤先生の女性の好みを
教えてください」
「私は、知らないよ~
聞いたこと無いしね
少なくとも、私はタイプでは無いんじゃないかな
鈴木先生みたいなタイプは、好きなんじゃない?
どうかな?膨らみそうでしょ記事的に」
「そうですね、その流れで考えてみます
違いますよ、記事には出来ませんよ
あくまで好奇心で、聞いたんですから
そう言えば、三角関係ですね
佐藤先生と鈴木先生と内藤先生は」
「愛子ちゃん、私達は同期だからね
仲良しではあるけど
三角関係では無いよ~
若い男の先生は少ないから
でも職場結婚なら、そういう対象になるのかな?
愛子ちゃん、職員室でカフェオレを入れてあげるよ
来なさいな」
「では、お言葉に甘えさせていただきます」
(急にカフェオレを飲むことに
でも職員室には、鈴木先生も居るだろうし
ついて行きましょう)
桜花大学付属高等部 新館生徒会室
パソコンに向かう、石田治
隣で作業する、生徒会書記安藤菜緒
二人を見つめる、生徒会生徒会長綾瀬川月子
「石田君、1時間でどれだけ出来たか
確認しますね」
生徒会長綾瀬川月子は、石田治が作業していたパソコンを手前に
引き寄せます
「月子会長どうでしょうか?」
パソコンを見ていた、綾瀬川月子は石田治の
肩を揉みます
「石田君、内容はともかく
1時間で概要を完成させたので
合格としときます
菜緒ちゃんも見てみなさい」
生徒会書記安藤菜緒は、身を乗り出しパソコンを
見ます
「月子会長、おおむね仕上げた点で評価に値すると
思います」
「話しは変わるけどさ、石田君は好きなタイプは?
どんな子が好きなのかな?」
「石田君、月子会長の相手をしながら
作業しなさい
集中だよ、集中」
安藤菜緒はパソコンを、石田治の目の前に
移動させます
「おう」
作業を再開する石田治
「で、さっきの質問だけど
どんな子が好きなのかな?」
「いや~好きになった子が
タイプだと」
「石田君、手を休めない
月子会長に試されてるよ」
「菜緒ちゃん、頑張るよ」
(別に試してる訳じゃないのに
菜緒ちゃんは石田で遊んでいるのね)
「石田君、頑張ったからご褒美に
菜緒ちゃんと二人きりに
してあげるわ、休憩しなさいな
私が出て行ったからと
二人でいかがわしい事は
生徒会室では、してはダメよ
他の場所では、良いけど何かしたら
私は匂いで、分るんだからね
特に、石田君
では、お二人ともごゆっくり」
綾瀬川月子は、生徒会室から出て行きました
生徒会室には、微妙な空気が流れます
石田治は、ちらっと安藤菜緒を見ます
(菜緒ちゃんと二人切り
確かにそういう状況だ)
石田治と、視線が合う安藤菜緒
「石田君、しっかりしなよ
月子会長に翻弄されちゃ玩具にされちゃうよ」
「そうだね、菜緒ちゃん」
視線を外し、窓の外を見る石田治
(変に意識してしまうな
月子会長、早く戻ってきてくださいよ)
暫くすると、ドアがガラッと開きます
「二人とも、ダメだよ
生徒会長である私が
お膳立てしたのに、何にもしないなんて
石田君は、意気地なしだね
菜緒ちゃんには期待して無かったけどね」
「ご期待に添えずすいません会長」
石田治が作業していた、パソコンを覗きこむ
綾瀬川月子
「どれどれ、うんまあ合格かな
今日はお疲れ様、メールで呼び出して仕事押しつけて
あげるね、期待しときなさいね」
綾瀬川月子は、石田治の肩を
マッサージします
「月子会長、石田君は陸上部ですから
学校では、捕まえにくいですよ」
「そうだね、大会とか有るんだろうしね
居る時に、頼もうかしら」
(これで、使えそうな人材は
把握したかな)
お疲れ様です、失礼します