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眠気は一向にやってこなかった。昨日みたいに志度が居ないと生きていけないと思った。志度が居るということだけで私は簡単に眠ることができた。眠れないのは不眠症の所為だと思っていたけど、実はそうではなかったことに気がついた。
私の人生には志度がいないと、もうどうすることもできないんだ。一日目デートが終わった日、ぐっすり眠ることができたのも、ファミレスで眠気が来て仮眠したのもすべて志度が居るという安心感で眠気がやってきたんだ。きっと。だから、志度を失った私はまともに眠ることすら困難になっているんだ。
現に今もこんなに疲れているのに眠ることができない。私の人生は志度がいないともう、無理なんだよ。
「なんで死んじゃうの? 志度」
私はぽつりとそう言った。だけど、誰もその答えは返してくれなかった。大きなため息を吐いても絶望は消えなかった。




