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志度と手をつなぎ、火曜日の8時過ぎの国道を歩いている。道はツルツルしていて、何人かが尻もちをついた跡が雪道の上に残っていた。国道の横断歩道を渡ろうとしたら、ちょうど青信号が点滅した。私達は立ち止まり、信号が青になるを待つことにした。駅と反対方向に向かっているから、私と志度以外この信号を待っている人はいなかった。
穏やかな朝だ。変な体勢で寝ていたから、身体が妙に痛かった。ふたりとも当然のように学校に行く気はなかった。右折してきた車が一台、スリップしているのが見えた。
「ヤバい」
私は右側から大きく押され、投げ出された。私は受け身を取れず、左肩から地面に着き、雪溜まりの方まで仰向けのまま滑った。
何が起きたのかわからなかった。左肩、左腕が痛い。だけど、大きな音がしたのはわかった。空は冬らしい澄み切った水色をしていて、白くて弱い太陽が眩しかった。




