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48時間後に君は死ぬ  作者: 蜃気羊


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「だから、そろそろ帰るよ」

「――わかった」と私がそう言ったあと、志度は立ち上がった。そして、自分のコートを手に取り、コートを着て、志度は玄関まで歩いていった。

 私は志度の後ろを付いて行った。志度の背中を見ていると胸が苦しくなった。私は咄嗟に志度の腕をつかんだ。

 

「――行かないで」

「ダメだよ。行かないとオーナーにぶっ飛ばされるよ」

「あのコンビニ、代わりのスタッフくらい、いくらでもいるでしょ」

「そうもいかないよ。バイトは学校と違うんだから、休んじゃダメだよ。迷惑かけちゃう」

「――ごめん。そうだよね」

 私は右手を志度の腕から離した。

「――じゃあね。美味しかった。マジで。ありがとう」

「ううん。――また作るね。ばいばい」

「うん。ばいばい」

「――バイト、頑張ってね」

「ありがとう」

 志度は笑顔でそう言った。私も自然に笑みがこぼれてしまったけど、すごく寂しい。本当は行かないでほしかった。だけど、志度はそっとドアを開けて出ていった。

 志度が出たあと、私は急に力が抜けた。 玄関から自分の部屋にトボトボ歩いて戻った。

 自分の部屋の床に仰向けになると涙が溢れた。バイトなんてどうでもいいから、ずっとここに居てほしかった。私はまるで明日も志度に会うかのように振る舞ったけど、もう明日、二度と志度と会えないかもしれない。

 どうせ、タイムスリップは夢みたいに簡単に終わってしまう。目覚めたら、25歳の私に戻るはずだ。そして、占い師のおばさんが私を起こしてくれるのだろう。


『どう? 楽しかった?』と占い師のおばさんが慣れたような口調できっと言ってくるんだ。そして、青色のサリーの裾をひらひらとさせているんだ。きっと。

 起きたら、もう終わりだ。


 大きなため息を吐くと一緒に涙が何粒も溢れてきた。そして、そのまま、涙は止まる気配はなかった。

 しばらく泣いたあと、私はおばさんの言葉を思い出した。

 志度が生きているこの世界に留まり続けたかった。私は現実世界に帰ることがものすごく嫌になった。本当に志度のことを割り切って、優との関係を続けることができるのだろうか。私は――。

 そもそも、これはタイムスリップだと聞かされていたけど、もしかしたら、タイムスリップではなく、私の中の幻想にすぎないのかもしれないと思ったら、急に寒気がした。

 私は親が帰ってくる前に、私服に着替え外に出た。





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