出会い
ここはある大学の研究室だ。
主に化学系統のものを研究している。
いつもは活気があるのだかここ数週間研究成果が上手く得られず、周りの研究員も飽き飽きしているみたいだ。
僕も飽き飽きしている研究員の1人…
正直、実験する意味がないのでは無いかと思う気持ちが日々強くなっていく。
空気が重い。
何もしたくない。
何かしても僕は力になれない。
そう思う。
「先輩」
「せんぱーい」
なんだ?
声の主に目を向ける。
こんな仲間いたか?
真顔だ、だが、顔面偏差値は…悪くないな。尺に触る。
落ち着いた声。
身長は…170?そのくらいか?
いかにも美青年って感じだな。
「何?」
気だるげに声をかける。
「せんぱーーーーい」
反応したつもりだったが、聞こえていないのか?
「何?」
今度は大きめにもう一度声をかけた。
「せーんーぱーーーーい」
何だ何だ?
「耳に石でも詰まってんのか?」
つい声が出てしまった。
美青年は口を開く
「耳には耳石がありますね」
表情に変化がない。
というか、なんだよその答え。
聞こえてんのかよ。
まどろっこしい。
この会話にクスクスと笑うその他の研究員たち。
重い空気がたちまち軽くなる。
カツカツカツカツ…
近づいてくる。
桜さんだ。
僕の目をジッと見つめて言う。
「彼、知らないの?最近ここにやってきた迅くんよ。優しくしてあげなさい。」
女みたいな名前だな。
まぁ、僕には関係の無い話だ。
コイツは僕とは相性が悪いだろうからな。
続く…
手に取って下さりありがとうございます。
これからシリーズを投稿していこうと思います。
さぁ、これから甘酸っぱい恋と駆け引きいっぱいの作品を作っていこうと思うのでよろしくお願いします!