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4 価値観

翌日、京香との朝の登校ではいつもと違ってイチャつく気分にはなれなかった。


京香を信じたい気持ちもあるが信じられない。


学校から出てきた際の京香の言葉が衝撃過ぎて…。


「きょ、今日も明、塾ないよね?生徒会の方は今日は早めに終わりそうだから、待っててくれる?一緒に帰りたい。」


「…うん、わかった。待ってるよ。」


そう言ったきり2人とも黙ってしまった。どうしても昨日の事を吹っ切ることが出来ない。


ちゃんと2人で話し合わないとな…。



放課後、1時間程待っていると


「お待たせ!ありがとね、待っててくれて。」


「あぁ、お疲れ様、京香。」


帰りながら2人で話した。


「今日は2人きりにはならなかったよ。ごめんね、心配かけて。」


「うん。京香はさ、俺と付き合ってて楽しいか?」


「楽しいよ!私から告白して付き合えたんだから。幸せだよ。」


「俺が好きで京香も俺の事好きでいてくれれば、それだけでうまくやっていけると思ってた。だけど、色々2人で話さないといけないと思う。」


「…うん、そうだね。」



近所の公園に着いたのでここで話そう。


「正直俺は京香から彼氏としての特別感を感じられなくなった、昨日の一件で。」


「それはごめんなさい!私も不注意というか、あまりにも考えが足りなかったと思う。」


「俺はさ、自分の彼女には嫌な思いをさせたくないから結構気を使ってるつもり。


元々女友達なんていないけど、クラスで話をしてる時でも女子との距離感は気を付けてる。」


「うん、ごめんなさい。私はあまり気にしてなかった。仲のいい男友達との距離感も気を付ける。」


仲のいい男友達…ね…。こんなんで不安になる俺は器が小さいのだろうか?


「生徒会長の事も何で名前で呼んでたの?」


「あっ。それは男友達とかも名前で呼んだりしてたから…。」


「それもあんまりいい気持ちがしない。逆に俺が女友達がいたとして、名前で呼んでたら京香はどう?」


「名前呼び位だったら気にしないかも。」


「そっか。俺に仲のいい女友達がいたらどう?」


「それも気にならないかな。友達なんだよね?」


「そっか。京香は男友達とも手を繋いで平気?」


「平気だったけど、明が嫌ならしないよ。」


やっぱり不安が消えない。


話していると、だんだん暗くなってきた。


…彼氏としての自信が欲しい。


「京香…。」


京香に近づく。京香の肩を抱く。キスしようと顔を近づけた。



パシンッ!!!!!!!!!!!!!!



…ビンタされた?


「え…京香?」


「今キスしようとしたの?なんで?!私と別れたいの?!」


「違う!俺は…彼氏としての自信が欲しくて…。」


「酷いよ!ダメって言ってたでしょ!明、酷いよ!」



京香は走って行ってしまった。


「京香…」


俺は間違えたのか…?





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