3 衝撃
わかったと連絡を入れたが、俺は不安だったので京香を待つことにした。
図書室で本でも読みながら待とうかとも思ったが、いつ京香が帰るのかわからない為、校門で待つことにした。
京香遅いな…。3時間は経ったか?ん?誰か出てきたな。あれは…京香と…生徒会長!?しかも手を繋いでる?!
「あれ?明、待っててくれたの?」
「きょ、京香?何で手を繋いで」
「初めましてかな?京香さんの彼氏君だったかな?生徒会長の真鍋だ。よろしく。」
「いや、手を放せよ!人の彼女に何してんだ!」
「どうしたの?明、何怒ってるの?」
「いや、京香も手を放せよ!何で他の男と手ぇ繋いでんだよ!」
「だって夜道は危ないからって弘樹先輩が言うから。それに友達だって手を繋ぐでしょ?」
「いや、彼氏の俺だって手を繋ぐことしか出来ないのにそれはないだろ!」
「彼氏君、あんまり男の嫉妬は見てて気分のいいものじゃないよ?」
「そうだよ、明。ちょっと落ち着こうよ。」
えっ?俺がおかしいのか?友達でも手を繋ぐって相手は男だぞ?
「明には先に帰ってって伝えたのに待っててくれたの?じゃあ3人で帰ろう?」
は?3人で?えっ?なんだか前に居る京香が別人なんじゃないかと思えてきた。
「彼氏の俺が3時間も待ってたのに生徒会長とも一緒に帰るのか?」
「だって遅くなったときはいつも弘樹先輩が送ってくれてたし。ここで明と2人で帰るのも弘樹先輩に悪いでしょ?」
「いつも生徒会長に送ってもらってた?聞いてないんだけど?」
「言う程の事じゃないでしょ?」
「彼女だからって束縛は良くないよ、彼氏君。」
あー!さっきからうるせぇな!コイツは!
「俺は3人では帰らない!どっちと帰るか選べよ!」
「えっ?わっ、わかったよ…。すいません、弘樹先輩。今日は明と帰ります。」
「わかったよ、彼氏君は短気だね。もう少し余裕を持った方がいいと思うよ。」
っ!この野郎…!
その後二人で帰るが、怒りがおさまりそうにない。
「なぁ京香、例えば俺が女の子と2人で手を繋いで帰っているのを見たらどう思う?」
「えっ、明が女の子と2人で…?それは…かなり嫌かも。」
「じゃあ俺のさっきの気持ちがわかるな?」
「あっ!そうだね…。ごめんなさい…。」
「今回は許すけどもう2度とアイツと2人きりで行動するのはやめてくれ。アイツは信用できない。」
「わかった…。でも弘樹先輩いつも私に良くしてくれるから…。」
「もしアイツが本当にいい人だったら人の彼女と2人きりで手を繋いで帰ったりしない。」
「そうなのかな…?うん、気を付けるよ。」
京香のこと信用してたけど…。どうしたらいいのかわからなくなってきた。