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鷲獅子が襲ってきた

流石に石は持ってないかなぁ。


と思ったけど、アイテムボックスを探ると、頭痛薬を入れている魔法石の付いたネックレスが出てきた。


ペンダントトップである頭痛薬が入った部分はリバーシブルになっている。

普段はプラチナの方を表に使っているけど、裏側はダイヤモンドのような魔法石だ。


ペンダントを剣に近づけると、吸い込まれるように消えてしまい、剣がさっきより光り出した。


プラチナも鉱物だから大きな括りでいくと『石』になるのかしら?


もう一度剣を触ってみるけど、やっぱり抜けない。


またアイテムボックスを探ると、ガラスでできた宝石のような物が2個でできた。

これはフランクさんの領地で『未来を占うケーキ』から出てきた物と、アドベントカレンダーから出てきた物だ!


ガラスみたいだけど、ガラスは色々な鉱物からできているから大丈夫かな?

とりあえず剣に近づけてみると、2つの石が消えて、柄頭部分の装飾になった!

でもまだ抜けない。


「まだ石が足りないのかな?」



アイテムボックスを探そうとした時、手に当たったのはあのペンダントだ。

この部屋に入る鍵となった、金細工を施した5センチくらいのサファイアがあしらわれたペンダントトップが無造作に革紐に括り付けてある、あのペンダントだ。


ペンダントを出して目の前に掲げた。


金とサファイア。

金も鉱物だものね。


「剣が抜けたら、鷲獅子(グリフォン)と戦うのよね。」


独り言を呟いて、ペンダントを剣にかざすと、眩い光に包まれて、剣が光で覆われて見えなくなった。

思わず目を閉じたが、ゆっくりと光が消えたので目を開けると剣の装飾が変化していた。



剣の鍔の中心部がサファイアになり、周りがペンダントと同じ装飾に変わってる。

そして、革紐はどんどん伸びてぐるぐるとトグロを巻いたと思うと鞘へと変化して、腰に勝手に装着された。


私はそっと剣の柄部分を握ると、何もしなくても剣が勝手に抜けた。

そして、剣は私の手から離れない!

剣を置けない!!


どうしよう?

とパニックになりかけていると石像の鷲獅子(グリフォン)が動き出した。


ゆっくりとこちらに体を向けると、体が変化した。

…何故か、領主館で皆に向かって話していた髭がなくて綺麗に髪の毛をセットしたフランクさんになっていた!でも手には私の持っている剣と瓜二つの剣を持っている!

そして鷲獅子が座っていた台座のあったところは空間の歪みのような真っ黒い穴が開いていた。


フランクさんは剣を構えながら笑顔で近づいてくる。


フランクさんを攻撃はできない。

剣で斬りつけることは心情的に無理だ。

私は後退りをした。


退がっていく私を見たフランクさんは炎の雷を放ってきた!

それをかわして氷の矢を放つと、フランクさんは炎の矢で応戦してきた。


目の前にいるのはフランクさんじゃない。鷲獅子の石像だ、と思おうとしても目の前にいるフランクさんに怯んでしまう。


私の葛藤をよそに、フランクさんは冷静に魔法で攻撃を仕掛けてくる。

私は防ぐ事しかできない…。


ヒヒン


とユニコーンが鳴いて我に帰った。

気がつくと、真っ黒い穴の所に追い詰められていた!


ユニコーンは勢いよく私とフランクさんの間に入ると、私の首根っこを咥えて後ろに投げた!

空中で体を捻って着地と同時に身体強化をしてフランクさんに斬りかかった。


フランクさんの肩の部分に刃が当たると、空間が割れて中から、石像の鷲獅子が出てきた!


「はじめからその姿で戦いなさいよ!卑怯じゃない!」


そこで私の後ろにいたユニコーンが私の横に来た。

そして


『私に乗りなさい』

と声にならない声が聞こえた!


「話せるの?」

『無駄話は嫌いだ。早く乗りなさい』


そう言うと、首根っこを噛まれて後ろに放り投げられた。

私の着地地点にユニコーンは待っていて、私はなんとかユニコーンに乗れた。


「刃が当たったらどうするのよ?怪我するじゃない!」

と言うと、

『大丈夫。ちょっと君が怪我するくらいなんて事ないさ』

と声にならない声が聞こえた。


自分は怪我せずに、私だけが怪我する前提なのね…。


その間にも石像の鷲獅子は唸り声をあげて私に飛びかかってきた。

ユニコーンはヒラリと飛び越えると、鷲獅子の後ろに回り込んだ。

鷲獅子は向きを変えるとこちらに飛びかかってきた。

『魔法では倒せないよ。剣を使わないと』


剣術の心得のない私は怖いから目を閉じて闇雲に剣を振り回す。


不思議と攻撃が当たらない??


うっすらと目を開けると、鍔の中心部のサファイアが攻撃を防ぐたびに光っている。

もしかして、剣に誘導されている?


私は楽しくなって闇雲に剣を振り回した。

『何遊んでるんだ?早く決着をつけて』

ユニコーンに思念で怒られた。


「はい!わかったわ。

剣さん、お願いします!」

そう剣にお願いをすると、剣は鷲獅子の鋭い爪の攻撃を防いだ。その反動で剣が私の手から離れ宙を舞った後、鷲獅子の背中に刺さった。


鷲獅子は動かなくなった後、剣が光り輝いて、私の腰に下げている鞘に戻っていた。


鷲獅子は

『敗因は、ソナタがこの聖地に住む精霊達とその剣に気に入られた事だな。

ガラスのような石2個は、この聖地ゆかりの魔法石だ。

精霊達も剣も大変気に入ったようだ。

私の名前はレグルス。この聖地を護し者。この瞬間から聖地の主はソナタになった。

我はソナタに服従を誓おう。

ソナタの名前は?』


と聞かれたので

「シンシア・ベルーガよ」

と答えると

『シンシア。

聖地の管理者であるユニコーンのヘベリウスが今後はソナタの聖獣となろう』

と言って頭を垂れた。


それが合図だったかのように、空から真っ白なまばゆい光が降り注いで、あたり一面を真っ白な光で埋め尽くした後、地面に溶けて行った。


私のマントや髪、顔についた光は溶けずにキラキラと輝き続けいているので、まるで私自身が光り輝いているみたい。



『その剣は柄頭の宝石に魔力を送り込むと魔剣としての威力を発揮する。

流す魔力によっては国一つなど簡単に滅ぼせる。

ソナタはその剣に主として選ばれたのだ。

その光は祝福の光。しばらくで消えるだろう』


鷲獅子のレグルスが短く鳴くと、大きな木は階段となった。

『私は聖地の守護者。またこの地に来るのを待っている。』


地図の『階段』と書いてあった場所が本当に階段になった!



ヘベリウスは私を乗せたまま階段を登る。

レグルスはそれを見送ってくれた。

「またね、レグルス」

レグルスは短く鳴いた。


暗い通路を抜けると、そこは小高い丘だった。


遠くに大都市が見える。

大都市の中に一際大きな教会か見えた。


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