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Ⅱチフスの莢膜の様に
この世の美醜を批評する組合の男達、
あるいは政治家達が、
墓地に住む蟇蛙の数を数えるが、その数は正確ではない。
蟇蛙は未払い金として聖母マリアに徴収され、
正しく土壌に並べて埋められるが、
男達にそれを計算できる日は来ないのだ。
屈折した歪さは、訂正される事のない罪だ。
その罪を、己の魂の醜悪さを隠す為に
男達は蟇蛙を叩く。
おお、愚者よ!!
お前に美などを語れる日は来ない。
己の弱さを纏い、
チフスの莢膜の様に美徳で着飾る男達を知っている。
キリストのパンを口にし、
その口で世界の半分を見失う男達を知っている。