32 帰って来た我が家
一週間滞在していたブーケルン領を出てはや一週間。
漸く故郷である懐かしのクリフトフ町の景色が見えて来た。
ブーケルン領への旅行は公爵令嬢と友人になるという予期せぬ事態があったが概ね楽しかった。
祖父母に会えたのは嬉しかったし、海で遊ぶのも楽しかった。
遊びとして海で泳ぐというのが無いのは残念だったが。
あと、こちらの世界では海産物も刺身として食べていないようだった。
一応川に比べたら少ないとはいえ海魚も微生物がいるからだろうか?
鑑定魔法が普及して微生物や虫の有無がわかるようになればワンチャン生で食べるようになるだろうか?
前世では刺身は国の料理だったので食べれるようにはなって欲しいが僕には先にやることがある。僕の家は海辺の領ではないし、その辺は海辺の人たちがそのうち見付けてくれるのを祈ることにしよう。
ひとまず家に帰って落ち着いたら治癒所に行って、ルナさんに挨拶に行かないと。
皆、お土産は喜んでくれるだろうか?
僕たちが着くのに合わせて邸の入口に集まってくれている使用人に馬車の窓から手を振った。
***
ブーケルン領から帰宅して1日経った。
1日休んだ事もあり旅の疲れは粗方取れたと思う。
今日はルナさんにお土産を渡すべく治癒所に向かっている。
「あ! いたいた! マーク君」
道をてくてく歩いていると何処かで聞いたような覚えのある声が。そちらを向くと綺麗な顔立ちのエルフがいた。
「サウアさん? なんでここに?!」
僕は驚いてアランと顔を見合わせてしまった。アランも驚いているようだ。
何で旅先で合った人が僕の家の領にいるのだろうか?
「驚いた? ちょっとね、鑑定魔法に興味を持ってるから一番詳しいだろう君のところに来たんだよ」
僕たちが驚いた事に満足そうな表情をしているサウアさんとそれに呆れているお付きっぽい人。
「僕たちこれから職場に行くんですが一緒に来ますか?」
「君の職場に興味があるからついて行こうかな」
体調不良により更新ストップしており申し訳ございません。
まだ完全に回復はしておりませんので、次回は来週中になります。




