30海辺で遊ぼうその3
あれからアランと棒倒しをしたり、僕たちの様子を見て一緒にやりたいと言ってきた兄様や姉様とやったりもした。
「……ねぇ、何してるの?」
すぐそばから聞こえた声にそちらを向くと、ちょこんと小さな女の子が僕の隣にしゃがみこんでいた。
「棒を倒したら負けのゲームだよ」
「……楽しい?」
「そうだね。楽しいと思うよ」
「私も参加して良い?」
「良いよ。アランも良いかな?」
アランの方を見るとアランは少女を見て驚いていた。どうしたのだろうか?
「……その、私はそちらのご令嬢の気配を声をかけられるまで気付きませんでした。申し訳ございません」
アランは僕の疑問に気付いたようですぐに謝罪してきた。
たしかに少女は隣に来たのに気付かなかった。見た目に反してただ者ではないのかもしれない。
「……気にしなくて良い。見たところちゃんと修行して一年ぐらいでは?」
凄いな。なんでわかったんだろ?
「見ればわかるよ。それより遊ぼう」
何も聞いてないのに僕の心の声に返答をした少女は見よう見まねで砂の山を作っていく。
見るからに高そうな綺麗な服を着ているのに砂遊びをして大丈夫なのだろうか?
何もわからないが見た目は小柄だが、落ち着いた雰囲気で僕より年上かと判断したのでそのまま一緒に遊ぶことにした。
「リズ!……ここにいたか」
一緒に遊んでいた少女の元に引きずるようにして歩いて来た謎の老人がやってきた。
そう言えば、ずっと遊んでいたのにお互いに自己紹介していなかったな。
そう考えたのは僕だけではなかったようだ。
「……紹介が遅れたが、私の名前はエリザベス・ヒューズ」
「ヒューズ……公爵家? こちらこそ申し遅れました僕はマークライアン・クリフトフです。こちらは従者のアラン」
僕は驚いたが挨拶をしてアランも礼をした。
「いやいや。かしこまらないで。今までのように友だちとして話してほしい。少し遊んだだけだと図々しいかな?」
エリザベス様は少し困った表情で言うので、僕は慌てて首を振った。
「こちらこそ楽しかったです。これからもよろしくお願いします」
「……君たちはリズの友だちかな? 儂はエリザベスの祖父のザウルスだ。よろしくな」
老人が豪快に笑って言った。まさか公爵家とこんなところで知り合いになるなんて思いもしなかった。
次の更新は25日です。




