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治癒魔法師の奮闘記(完結)  作者: けいと
1章
3/42

1僕の魔法

僕ことマークライアン・クリフトフは今年6歳になる。このカナラマゼン国では6歳の子供は平民貴族に関わらず教会にて魔力測定を行う決まりがある。


魔力測定とは火、水、風、土の基本4属性に治癒魔法を加えた5つの適正を調べる事である。


前世の知識だと魔法で教会のある世界だと教会の職員は聖属性魔法だの治癒魔法の適正がないとなれないという物語が多数あったみたいだけど、実際は違う。


教会は国の運営機関で職員は一定の試験をクリアしたらなれる職業だ。前世でいうところの公務員に近いと思う。


と、余計な話はおいておいて、僕は父様と母様に連れられて教会に来ていた。

僕より前から来ている人たちもちらほらいるが領主権限で一番最初に受けさせてもらえる。

ちょっと申し訳ないが領地のトップが民と一緒に並んでも威厳がなくなってしまうからしょうがない。



教会の中で待っていると告解室の用なところから名前を呼ばれた。


「マーク。大丈夫ですか?」


僕は知らず緊張していたらしい。付き添いの母が頭を撫でてくれる。

父も両手を握ってくれた。

それだけで緊張は解けて僕は告解室の中へと父母とともに入室した。


部屋の中には椅子に座ったおじいさんとその前のテーブルに水晶のような丸い石。そしてその前に空いている椅子が1脚。前世だと水晶占いの部屋と言ったらわかりやすいかな?


「マーク。ここに座って」


父に促されて僕は空いている椅子に腰掛ける。気分は占いに来た客だろうか?


「マークライアン様。水晶に両手を置いてください」


丸い石は水晶だったらしい。僕は言われるがまま水晶に両手を乗せた。


ポワッ。水晶から柔らかい光が起こる。


「手を離してください」


言われるがままに水晶から手を離すと水晶に何か文字か浮かんでいるのが見える。

文字のようだ。


【治癒:最上級 水:下級 火:下級 風:下級 土:下級】



ふむ。治癒魔法の適正があるということかな?




僕の適正を見た両親は悲しそうな顔をしている。これは僕の適正にがっかりしたのではなく僕のこれからに憂いてくれているんだと思う。


魔獣の脅威のあるこの世界において力こそが優遇される風潮がある。

特に爵位を継がない貴族の子息はいかに魔獣を討伐して手柄をたてるかが大事になってくる。

そうすると攻撃力のある火魔法の適正がある者が持て囃されるのだ。

逆に冷遇されているのが治癒魔法である。


前世の知識がある僕的には治癒魔法には無限の可能性があるように思える。

前世では薬を服用して少しずつ治したり果ては手術なんてのをしないと治らなかったものが治癒魔法なら魔力を当ててやればたちまち治るのだ。

前世でこの技術があったら英雄なんじゃないだろうか?


僕には前世の人格は無いが前世の知識は持っている。前世日本の常識を知る僕からすれば攻撃力のある4大属性魔法の適正が対してなくて肩の荷が降りた心地すらあった。

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