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2話 事務所でばったり

事務所に向かった綾は鍵を取り出し、鍵を回すと開いていた。

そっと入ってみると弘樹と子供の姿があった。

誰か入ってきたのに気づいた彼は振り向いた。

「誰かと思ったら、我妻さん。休みの日に来てどうした?」

「いや、亀の世話があるの忘れていて連れて帰ろうかと……」

事務所の日が当たるところには1匹のミドリガメが飼われている。

1週間も休みの間、世話をする人が居ないからと思い連れて帰って世話をしようとしていたのだった。

それともしかしたら事務所にいるかも知れないと思い来たのだった。

「あの~いつ結婚されたんですか?」

「えっ?」

と彼はきょとんとした顔をした。

ソファーで静かに寝ている女の子を見て

「ああ、この子ね。ちょっと寺下から面倒見てくれって言われて面倒を見てるだけだよ」

「そうだったんですか~てっきり私に内緒で結婚していたのかと思いましたよ」

と彼が結婚していないことにホッとしていた。

ちょっとしてから彼女が思った。

「ってか、なんで江崎さんが子供の面倒見てるんですか?普通だったら警察が面倒を見ているはずでは?」

というと彼は言いにくそうに

「まあ、これには色々と面倒なことがあって……」

それ遡ること半日、朝9時頃の出来事だった。

数日前に路上駐車で切符を切られていて、警察署で手続きをしていた。

「これを郵便局か銀行に行って納付をお願いいたします。」

と交通課で手続きを終え、帰ろうとした瞬間

「パパ!」

と全く身に覚えのないことを言われた。

その場に居た男性は彼1人。

そして、声の主は女の子で突然彼に抱きついた。

「ちょっと待て、俺は嬢ちゃんのお父さんじゃない」

と言うと

「ウソをついちゃいけません」

と子供に言われた。

それを追いかけてきたのが寺下だった。

「おお、すまん。お前を見た瞬間走り出したから」

「この子は?」

「それが……昨日の事件テレビで見てないか?」

「ああ、奥さんが殺されて旦那が見つかってないって事件か」

「その家の娘がその子」

2人が話をしていても、彼女は彼から離れようとはしなかった。

その後、事情を聞こうとしたが全く口をきいてくれなかった。

犯人を見ているかさえ聞けたらいいのだが、それがうまくいかなかった。

ずっと黙っていてお菓子やジュースにも手をつけてくれなかった。

そんな時に彼をみて突然走り出したのだった。

事情を聞いた彼は

「ちょっとだけこのおじさんとお話したいから、向こうにいるお姉ちゃんと待っててくれる?」

と女の子にいうと

「うん」

と頷いて女性の警察官のところに行った。

そして、2人は場所を変えて話をした。

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