第三話 安楽椅子探偵
午前九時。三俣山のふもとにある金山旅館の駐車場に藤井京助が運転する自動車が停車する。
その旅館の風貌は日本家屋を改装したようである。屋根には黒色の瓦が乗っている。
藤井京助はウキウキしながら、運転席から降りる。
「楽しみだ。あのテレサに会えるんだからな」
藤井京助が瞳を輝かせると、助手席に座っていた三浦が、ため息を吐きながら自動車を降りた。
「サイン色紙とペンを買うためにコンビニに寄るって言った時は、疑った。あくまでこれは捜査の一環だろう」
「だって好きなんだもん」
藤井京助が頬を赤らめて三浦の顔を見つめる。
「早く行こう」
三浦が失望し、前方の旅館を指さす。三浦に促された藤井京助は、旅館の方向に歩き始める。
二人が旅館の自動ドアを潜り、受付まで進むと、四十代後半くらいの無精ひげを生やした太った男がロビーで電話していた。
「必ず企画会議までに間に合わせるから、待ってくれ。脚本は三日後までに仕上げればいいんだろう。撮影は一週間後からの予定だろうが。絶対間に合う」
その男の声を聞きながら、三浦が受付に警察手帳を見せる。
「大分県警捜査一課の三浦だが、この旅館に宿泊しているテレサ・テリーに会わせてほしい」
テレサと聞き、ロビーで電話をしていた男が電話を切り、立ち上がる。男の右手には杖が握られている。
その男は杖を突きながら、刑事たちに近づく。
「失礼だが、うちのテレサに何の用だ」
男からの質問を聞き、三浦が背後を振り返り男の顔を見る。
「テレサ本人に呼ばれた」
三浦が淡々と答えると男はスーツのポケットから、名刺入れを取り出した。
「現役の県警刑事と人気脚本家の共演か。面白い。俺は萩野武蔵。夕顔テレビドラマ制作部門のプロデューサーだ。俺はテレサが書く脚本をテレビ局に届けるために派遣された。だからお前たちに忠告する。絶対にテレサを唆すな。実際の事件の解決に集中して、脚本が納期に間に合わなかったらお前らの責任だって言っているんだ」
萩野がイラつきながら、二人の刑事の顔を睨み付ける。すると、旅館のロビーに金色の髪を肩の高さまで伸ばした蒼い瞳の女が三人の前を通り過ぎた。その女の服装は旅館らしい浴衣姿。
その女は視線の先に三浦を見つけると、目を輝かせ、三浦の元へ歩み寄る。
「三浦刑事。久しぶり」
その女が三浦に手を差し伸べる。三浦は女の手を握ろうとした。だが、それより早く藤井京助が彼女の手を握った。
「大分県警捜査三課係長の藤井京助です。よろしくお願いします」
藤井京助が敬語で緊張しながら、女と握手する。
「涼風が言っていた大分県警捜査三課の係長はあなただったんだね。一度会いたかったんだよ。捜査三課の係長とは一度も会ったことがないから」
その女。テレサ・テリーが微笑むと、藤井京助の顔が赤くなる。
「こちらこそ会いたかったんですよ。いきなりですが、サインをください」
藤井京助がぎこちない動作で、サイン色紙とペンを取り出す。
「いいよ。客室でゆっくりお話しが聞きたいから、一緒に来てよ」
そのテレサの対応に萩野が戸惑う。
「待ってくれ。テレサ。脚本は大丈夫なのか」
「うん。大丈夫。後は真犯人が崖の上で動機を述べる場面だけだから」
テレサが微笑むと、萩野は頭に手を置く。そして、藤井京助と三浦はテレサが宿泊している部屋に向かう。
テレサが宿泊している客室は全面畳張り。窓からは青々とした木が建ち並ぶ三俣山の景色が見える。
机の上にはノートパソコンと数十枚の紙の束が置かれている。畳の上には座布団。
おそらくテレサは座布団に正座して、脚本を書いていたのだと、三浦は思った。
「座って」
テレサに促され、二人の刑事が畳の上に座る。藤井京助は机に置かれた数十枚の紙の束に視線を移す。
「これは資料だな。拝見していいか」
藤井京助が資料に手を伸ばしながらテレサに聞くと、彼女は首を横に振った。
「ダメ。その紙には今書いている二時間ドラマのトリックが書かれているから」
「そうか。だったらなぜこの旅館に泊まっているのかを教えてくれ」
「大分県竹田市を舞台にした旅情ミステリの脚本を書いてくれと夕顔テレビに頼まれたから。取材を兼ねてこの宿に泊まって脚本を書いているの」
テレサが事情を説明すると、黙っていた三浦が本題を口にする。
「これはマスコミ発表されていない話。この旅館の近くに三俣山があるだろう。その山中にあるロッジである男性の遺体が発見された。遺体の身元は、宝石店強盗の疑いで指名手配中の女郎花仁太。一方東京では、彼の相棒、三好葛が同様の手口で殺害された。この殺人事件の謎について見解を聞いて来いと須藤警部に言われたのだが、興味あるか」
三浦は本題をテレサに伝え、彼女の顔を見る。その瞳は輝いていて、顔付きはどこか嬉しそうであると二人の刑事は感じ取った。
「もちろん。容疑者について教えて」
「まだ容疑者特定に繋がる遺留品は見つかっていない。この場合は被害者の知人を疑うのが基本。だが被害者の彼女、藤袴由依には鉄壁のアリバイがある。彼女は午後八時に帰宅してから一歩も外に出ていない。それを証明したのは、彼女の自宅前で張り込みを続けていた捜査三課の刑事」
「容疑者ならもう一人いるよ。萩野武蔵。彼も怪しいよね。五年前、萩野武蔵は通り魔事件に巻き込まれたの。その時に右膝を刺されて、杖が手放せない生活になった。その事件を受けて、造船会社を退社して、夕顔テレビに再就職したそうよ。その通り魔事件の犯人が、当時十七歳の高校生、女郎花仁太だったというわけ。犯行動機としては十分だと思うけど」
テレサの話を聞き、三浦は顎に手を置く。
「そうか。確かに犯行動機としては十分だ」
「でしょう。この宿を予約したのも彼。犯行をしやすいように、現場から近い宿を予約したんだと思う。彼が犯人だった場合の話ね。
でも個人的には、藤袴さんが犯人の方が面白いよね。少年法絡みの事件より、警察を欺く鉄壁のアリバイトリックの方が面白いよ」
相変わらずだと三浦は思った。テレサ・テリーは推理オタクである。実際に起きた殺人事件を、刑事ドラマで発生した虚構の殺人事件のように見る。テレサが楽しそうに推理する様は、不謹慎である。
それから三浦はテレサに一枚の写真を見せる。
「この事件には、奇妙な遺留品が残されている。大分の事件現場では、ダイヤモンドとサファイア、東京の事件では、パールとルビィが発見された。いずれも先日発生した宝石店強盗事件で盗まれた物と同じ。その遺留品が示すのは何か分かるか」
テレサは目を細め写真を見る。そして彼女は写真を机の上に置き、意外な答えを述べた。
「分からないね。現場に残された遺留品には、犯人からのメッセージが隠されていると思うけどね。少ない情報でプロファイリングすると、犯人は複数犯。最低でも二人いるということ。同一の殺害方法に現場に二種類の宝石を残すという犯行手口。以上のことから、この二件の殺人事件は、複数の実行犯による組織的犯行と言える。犯行手口からは、計画的犯行を伺うことができるね」
テレサが自信満々に推理を話すと、三浦の携帯電話が鳴った。三浦は電話に出ることを、テレサに断り、通話ボタンを押す。
携帯電話の画面には須藤涼風の文字。
「もしもし。三浦だが。何だ」
『先程警視庁から連絡がありました。三件目の殺人事件が、東京から二百キロ離れている島にある洋館で発生したそうです。事件発生時刻は午前零時頃。現場からはガーネットとターコイズが発見されたようです』
須藤涼風からの電話を切った三浦は、電話の内容をテレサに伝える。
「二件ではなく、三件だったらしい。東京の離島でも同様の犯行手口の殺人事件が発生した」
その報告を聞き、テレサは頬を緩める。
「面白い。同日同時刻日本各地三か所で発生した殺人事件。現場に残された二種類の宝石。こんな劇場型犯罪を求めていたの。ということで、事件現場に行きたい」
「それだけはダメだ。部外者を現場に入れるわけにはいかない」
三浦が思い切り首を横に振ると、テレサは頬を膨らませる。
「現場に行かないと謎が解けないでしょう」
「須藤警部からは、安楽椅子探偵としての意見を聞いてこいと言われたので、現場には連れていけない。ここは安楽椅子探偵で我慢してくれ」
安楽椅子探偵と聞きテレサは赤面する。
「確かに安楽椅子探偵が事件現場に駆け付けたらおかしいね。ここは我慢するよ。兎に角、事件について何か新事実が分かったら、教えてよ。安楽椅子探偵として、捜査協力するから」
その直後、机の上に置かれたスマートフォンにメールが届く。そのスマートフォンはテレサの物で、メールの差出人は須藤涼風。
テレサはメールを読み、自分のスマートフォンを三浦に渡す。そこにはこのような文面が記されていた。
『テレサのワトソン役は三浦。宿泊費はこっちで何とかする。後はよろしく』
そのメールを読み、三浦は目を点にする。
三浦良夫は感じていた。なぜ自分をテレサの元に向かわせたのか。それには『安楽椅子探偵テレサのワトソン役になれ』という意図が隠されていたとしたら。
三浦は小声で呟く。
「結局テレサの相棒かよ」
その頃、須藤涼風は部下の刑事と共に、宝石店空海を訪れた。
須藤涼風がドアを開けると、レジの前で座っていた工藤瀬里香が顔を上げる。
店内は事件の風評被害を受けたからなのか、閑古鳥が鳴いていた。
「いらっしゃい……」
工藤瀬里香は客に挨拶をしようとした。だがその挨拶は、須藤涼風が見せた警察手帳で遮られる。
「大分県警捜査一課の須藤涼風です。先日盗まれた宝石が発見されました。ただし発見されたのは六個のみで、殺人事件の遺留品として発見されたため、返却されるのはもう少し後の話になります」
須藤涼風が店主に対して説明すると、工藤瀬里香がため息を吐いた。
「そう。だから捜査一課が来たのね」
「殺害されたのは、宝石店強盗事件の犯人として指名手配された女郎花仁太と三好葛。それと、株式会社ウォーターコロニー社長秋野進希。この三人に心当たりはありますか」
須藤涼風が尋ねると、工藤瀬里香は首を縦に振る。
「女郎花仁太さんと三好葛さんは知らないけど、秋野進希さんには心当たりがあるよ。九年前株式会社ウォーターコロニーが豪華客船ファンタジア号を貸し切って船上パーティーをやったことがあったからね。実は私、そのパーティーに参加したのよ。抽選で二千名様に船上パーティーへの参加権をプレゼントというキャンペーンに参加してね。その時に秋野進希さんとは一度だけ会ったことがある」
九年前の話を聞き、須藤涼風が思い出す。
「即ちあなたは、豪華客船ファンタジア号人質籠城事件に巻き込まれたことがあるということですか」
「そうだよ。あの事件のことは、今でも忘れることができない。最終的に取り残された十人のことを思うと涙が出るのよ。もしかしたら私もあの十人の一人として選ばれたかもしれないって。あの爆発の直前に助け出されたからというのも理由だけどね」
工藤瀬里香が涙を浮かべると、須藤涼風が右手を挙げる。
「これが最後の質問です。昨日午前零時頃どこで何をしていましたか」
「その時間帯なら家で寝ていましたよ。生憎一人暮らしだからそれを証明する人はいないけどね」
須藤涼風を含む刑事たちが頭を下げ、宝石店から去る。その店の前で須藤涼風は、腕時計を見る。
「時間です。そろそろ空港に行きましょうか」
その頃、竹田市内にある金山旅館のロビーに用意されたソファーの前に、三浦と藤井京助の二人が立つ。彼らの前にあるソファーには、萩野武蔵が座っていた。
「何の用だ」
萩野が三人に尋ねると、三浦が要件を伝える。
「五年前の通り魔事件の被疑者が、この旅館の近くにある山荘で殺害された。知っているだろう。女郎花仁太」
「五年前俺を襲った少年Aだろう。確か宝石店強盗事件で指名手配されていると聞いたな」
「つまりあなたには彼を殺害する動機がある」
三浦が人差し指を立てると、萩野が白い歯を見せる。
「馬鹿は休み休みいいたまえ。俺がこの旅館を予約したのは偶然だ。女郎花の潜伏先は警察さえ居所が掴めなかったんだろう。だから俺にも見つけることはできない。殺人は不可能だ」
「それでは昨日午前零時頃、どこで何をしていた」
「そんな時間、寝ているに決まっているじゃないか。証人はいないが。兎に角あの女郎花が殺されたんなら、犯人に感謝したいよ。宝石店強盗事件という再犯を起こした犯罪者を始末してくれたんだからな」
萩野武蔵はこれ以上のことを述べない。結局三浦と藤井京助は萩野の事情聴取を終わらせ、テレサの元に戻る。
テレサは座布団の上に正座して、ノートパソコンのキーボードを叩いている。彼女が宿泊する部屋の襖が開くと、テレサはノートパソコンから顔を上げる。
「テレサ。萩野武蔵から話を聞いてきた」
三浦がテレサに伝え、萩野武蔵の話を彼女に伝える。その供述を聞き、テレサはノートパソコンから手を離す。
「やっぱり。秩序型の犯人の匂いがする」
「秩序型か。警察との聴取さえ想定した行動ができるタイプ。故に完全犯罪を実行しやすい」
藤井京助が顎に手を置き解説すると、三浦が手を挙げる。
「つまり今回の事件の犯人は厄介ない相手ということか」
三浦がテレサの顔を見ると、彼女は真剣な表情で三浦を見つめる。
「それは分からないけど、秩序型の犯人は最低一人以上いる可能性が高いよ。犯人グループのリーダーは確実に秩序型」
その頃藤袴由依は、自宅マンションの一室でノートパソコンのキーボードを叩いていた。
「まあ、結構複雑なプログラムだったけど、これくらい楽勝よ」
藤袴由依が呟きながら、エンターキーを押す。するとUSBメモリが光り、データがコピーされた。
彼女はUSBメモリを抜き、それを右手で握る。
「これで私の故郷が救われる。その前に偽りの同居生活を終わらせることができてよかったよ」
藤袴由依はその後で、机の上に置かれたスマートフォンを手にする。彼女の待ち受け画面は、彼氏とのトゥーショットではなく、丸刈りに色黒の少年。歳は六歳くらいだろう。
古ぼけた洋館の門扉の前で撮影された物で、この景色は海外の物だ。
すると彼女のスマートフォンが電話の画面に切り替わる。
非通知設定された電話に彼女は出る。
「もしもし」
『例のデータは手に入ったかしら』
その声は女の物だった。
「ええ。先程ハッキングが完了した所よ。データは既にコピー済み。そんなことよりも、大丈夫なの。警察が私をマークしているみたいだけど。私の彼氏が誰かに殺されたみたい」
『そうね。大丈夫よ。なぜならこのことは既に想定済みだからね』
「想定済みって。まさかあなたたちが私の彼氏を殺したの? 」
『さあ。どうでしょうかね。兎に角あなたは自分の仕事に集中してください。あなたにハッキングを教えたのは私たちだということをお忘れなく。ということで、高跳びの準備を済ませてください』
「了解」
藤袴由依は一言告げ、電話を切る。そしてもう一度スマートフォンに映し出された待ち受け画面の写真を見つめた。
「ビリー。必ずあなたを助けるから」
藤袴由依は悲しそうな表情を浮かべ、遠い日の記憶を思い出す。
平成十八年の四月。当時中学二年生だった藤袴由依は、紺色のセーラー服を着て、中学校へと向かう。
満開の桜が咲く中学校。それは、三階建ての校舎があるコンクリート製の建設物だった。
「ここが私の新しい学び舎か」
藤袴由依はため息を吐きながら、校庭を歩く。転校初日。彼女は心配事で一杯だった。
幼い時から海外で暮らしていた彼女は、日本での生活が初めてである。慣れない生活に対する不安は計り知れない。
「大丈夫。絶対に友達を作る」
藤袴由依は深呼吸して、新しい学び舎の昇降口を上がる。
彼女が通った中学校は一風変わっている。漫画のようにクラスで担任教師から転校生を紹介されるのかと思い、転校生が待機する会議室に入ると、男性教師からこのような説明をされたことを、彼女はハッキリと覚えている。
「転校生の紹介は、体育館で行われる始業式で全校生徒の前で行うからな。そこで簡単に一言挨拶してもらう」
その説明を聞き、藤袴由依の頭は真っ白になった。ふと彼女が会議室を見渡すと、椅子に一人の男子中学生が座っているのが見えた。
その男子中学生は窓の景色を見つめている。
「女郎花。聞いているのか。お前から体育館で挨拶してもらう」
男子中学生の視線は虚ろだと藤袴由依は思った。
藤袴由依は、同い年くらいに見える転校生に手を差しのばす。
「あなたと同じ転校生の藤袴由依です」
女郎花と呼ばれた男子中学生は藤袴由依とは視線を合わさない。だが藤袴由依は同じ転校生の表情から感じ取った。
もしかしたら目の前にいる異性の転校生は私と同じではないかと。
それから二人の転校生は、始業式が行われる体育館のステージ上でマイクを持ち、全校生徒に自己紹介した。
三百人程の生徒たちが全員転校生の姿に注目するが、藤袴由依は緊張することはなかった。
「私は中学二年生の藤袴由依です。よろしくお願いします」
彼女は手にしていたマイクのスイッチを切り、隣に立つ女郎花仁太の顔を見る。
この瞬間から、彼女は女郎花仁太を意識し始めた。
そして一年後、二人は付き合うこととなる。
この初恋が、高校二年生の夏に終わりを迎えるとは知らずに。
そのニュースを彼女が知ったのは、事件発声から数日後のことだった。
平成二十年七月。女郎花仁太は三好葛という悪友と共に、通り魔事件を起こし一人の男性を重症に追い込んだ。
この事件は犯人が逮捕されて数日経過したとしても報道が続いた。
『通り魔事件を起こした少年Aは一体どんな人物だったのか……』
藤袴由依が偶然目にしたニュース映像では、女郎花仁太の生い立ちが報道されていた。
どれも交際中の時に彼から聞かされたことばかり。このような形で彼の生い立ちが全国に知れ渡ることに、彼女は胸を痛める。
そして彼女はテレビのスイッチを切り、誓う。出所しても交際は続けると。
「相変わらず貧相なメールしか打たないな」
「そろそろ始めましょうかね」
「とりあえず正面で張り込んでいる公安を始末しました」
「面白い。発砲許可が下りているのなら、十分で始末する」
「あなたは死なない」
次回 第四話 接触
五月三日。午前七時投稿。