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魔法使いの恋  作者: にしのかなで
序章
1/59

留学

魔法使いが当たり前にいる世界。その中にある国、ハヴェルン王国では今年の王立魔法魔術技師学校の卒業式が厳かに行われていた。


この国始まって以来の魔力持ちと言われるニーム・ロドリゲス・ガウスは15の歳には飛び級をし卒業資格を得ていたがその強すぎる力を制御出来ずにいたため、養父である魔法技術長と魔法省及び本人の総意でこの日まで卒業を待ち、その力を制御できる様に屋敷預りとして後見を務めるシュヴァリエ公爵家の離れにて修行・研究を修めていた。そしてとうとう二年の月日が経ちその間無事に自身の魔力を制御できる様になった彼は晴れて卒業を迎える事ができた。


ハヴェルンの王都アデーレにある王立魔法魔術技師学校は国中の魔力持ちの子どもが7歳で入学し能力別にクラス分けをされる。クラスは大まかに総括・癒し・戦術・占い・守護の5つに分けられている。

守護クラスに属するものはガルディ。

占いはマナ。

戦術はスティル。

癒しはヒエラ。

総括はニーム。

以上を名前の前に称号として付けられる。また、国の有事には国軍特別任務の配下に置かれ戦場に赴く事を入学時に契約される。そして、10年の間殆どを国費により衣食住を保証され卒業後は魔法省及び屋敷預りの身はその家に仕える。また、貴族から勧誘される者、庶民の出は市井に出て民のために魔法を使う仕事をするなど就職率は100%であるため魔力持ちの子どもを授かった、主に庶民の家庭はその誕生を喜んで迎える。


ニーム・ロドリゲス・ガウスの進路に至っては赤ん坊の時に拾ってくれた隣国ウルリヒ王国第一王子より留学の招待があり、二年間王都フロレンツにある王立魔法魔術技師学校で研究と彼の命の恩人である第一王子ジルベールの母である王妃バルバラの癒術師として赴く事になっていた。未だ屋敷預り身で離れに住む魔法魔術技師は既に国家魔法魔術魔術技師1級を取得しており、卒業後はのんびりと進路を考えるはずが養母ツェツィーリアに要請が来ていたこの話を現在病のため離宮で過ごす王太子に癒術を施す責任者になっている養母に代わり、その命を救ってくれた王子の母君である王妃への恩返しを兼ね見聞を広げるためにもロドリゲスに白羽の矢が立ったというわけである。


彼の個人的な問題としては専属侍女として側付になっているアレクシア・カーテローゼ・ハプトマンの処遇が気になっていたが、まだ10歳と幼くこちらは公爵家の侍女として二年間預かられる事となり、隣国へは執事であり実は魔法魔術技師でもあった、ガルディ・スティル・エイナル・オブリーが同行する事となった。二年間離れる事にカリンが不安がらないか心配をしたが、国命であるため離れている間に何かあれば随時手紙を寄越す様また、向こうからも手紙を寄越すと安心させ、ひとまずは無事に出立の準備が整った。幼い頃から世話をしてくれていた侍女のフェンリルは街の家具職人である幼馴染に嫁ぎ新婚だが通いの侍女として働いてくれているので、カリンにとっても力強い。


こうして、国始まって以来の天才魔法魔術技師と言われるロドリゲスは馴染みある離れを後にし隣国へと旅立った。

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