Miracle of flowers
お花屋さんの店先に並ぶ花って生き生きしてるよね。
堂々と胸を張っているというか。
花屋に訪れた私は、店に並ぶ花々に憎しみを覚えた。
誇らしくいる並ぶ花に比べて私は、そこらへんにはえている雑草だから。
「その花…可愛いですね。」
突然、声をかけられた。
振り向くとそこには、目のきれいな男性が。
「ええ、そうですね。」
私が手に持っている花はカランコエ。
彼が持っている花は、黄色い花。
「その花、なんていう花なんですか?」
「コレですか?実は僕も分からないんです(笑)」
「そ、そうなんですか」
拍子抜けした。
彼の自由な姿に。
「この花ね、正直、雑草みたいでしょ?でも、綺麗なんです。」
「他の花と同じように胸を張って並んでいる。」
「そこが、なんかこうグッときたんです。」
彼の話を聞いて改めてその花を見た。
確かに、他の花とは違う輝きをはなっていた。
ユリやバラのように華々しいというわけではない。
でも、貧相な感じもしない。
自分の輝き方をちゃんと知ってる。
彼は笑顔で会計へと向かっていった。
自分もあんなふうに輝けるときが来るのかな?