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空を映す海の色  作者: せおりめ
第3章
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創世の話

 昔々、大変仲の良い十二人の神様がいました。

 神様たちは親しみの証として皆で何かを残したいと考え、何も無い空間に世界を創ることにしました。


 始めに翠玉の神様が息吹を送り、言葉を創りました。

 これで神様たちはこの世界で話し合うことができます。

 次に瑠璃の神様が光を創りました。これで神様たちは世界の様子を眺めることができます。

 黄玉の神様が大地を創りました。これで神様たちは降り立つことができます。

 藍玉の神様が雨を降らせました。これで海が出来ます。

 真珠の神様が雷を打ち放ちました。これで海の中に生命が誕生します。

 更翠玉の神様が植物を創りました。これで生命が呼吸することができます。

 金剛石の神様が時間を創りました。これで生命は変わっていくことができます。

 紅玉の神様が火を創りました。これで世界は暖かくなることができます。

 蛋白石の神様が氷を創りました。これで世界は涼しくなることができます。

 石榴石の神様が闇を創りました。これで生命は眠ることができます。

 水玉の神様が幻を創りました。これで生命は夢を見ることができます。

 青玉の神様が癒しを創りました。これで生命は修復することができます。


 ここで神様たちは悩みました。

 世界はふわふわと漂っていますが、このまま放っておくとやがて落ちてしまうでしょう。

 そこで神様たちは力を合わせて支えを創ることにしました。

 「何で支える?」誰かが言います。

 「星を浮かべよう」別の誰かが言いました。

 神様たちは世界を支えることができる星を創り出しました。

 一時も同じ色に留まることのない十二色に輝く星です。それは神様たちを表す色でした。

 即ち、

 翠玉色・瑠璃色・黄褐色・浅葱色・桜貝色・萌黄色

 漆黒色・紅玉色・白銀色・石榴色・淡紫色・紺碧色

 神様たちは星から見えない鎖を垂らし、世界と結びつけました。

 これでもう世界は決して動きません。


 神様たちはこの世界をアージュアと名付け、末永く見守ることにしました。


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