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高町亜美の物語  作者: 大仏さん
第一章―ウルベリア―
7/31

―復習―

亜「今回は特に何も起こらずに、ずっと説明だってさ」


ハ「また?多すぎない?」


亜「だから、今回の話で纏めて、次話は一気に十年後まで行くって。でしょ?」


作「ああ。ちまちま説明し過ぎたし・・・まあ、とりあえず今回で第一章は終わりってことだ」


亜「まあ、何でもいいけどね」




宿のお風呂で体の疲れを取りながら、あたしはここまでに聞いた話を復習することにした。


まず、この世界は地球ではなく、名前はウルベリア。


魔物も魔法もドラゴンも存在する。


人間ももちろんいる。


そして、今日、ギルドの中をざっと見た時、耳がある人やしっぽがある人もいたから、多分種族というかそれが違う人たちもいる。


世界にはマナと言う酸素の様な物が循環していて、生物は全てそのマナを吸収して生きている。


そのマナを十五年の間にどれだけ取り込んだかによって、魔力量が決まる。


魔物はそのマナを長い間吸収し続けた生物が凶暴性を増したもの。


形は様々で、でも殆どが凶暴性を増すだけ。


そして稀に知性の高い魔物が生まれる。


現在、ウルベリアにいる魔物は全て、約五千年前に生まれたたった一体の魔物から始まった。



次に魔法。


この世界の殆どの人が使えるけど、偶に使えない人もいる。


魔法の威力は内包している魔力によって変わる。


発動する際、よりハッキリとイメージを描けばそれを魔法に付加することができる。


形の変化の他に、あたしが使うレクレールなら軌道を変えたり。


発動時間をずらしたり。


そして、あたしが使えるもう一つの魔法。


ル・ノワール・ファン。


意味は漆黒の終焉。


効果は、対象の存在をこの世の全てから抹消するという物。


記憶・記録の全てから。


最強で最凶で禁断とされる魔法。



さっきハクアが言っていたけど、魔法は鍛錬を積めば習得できるらしい。


他にも魔導書や人に教えてもらったりとかしても・・・。



次にギルドとスキル。


ギルドは二人以上で登録して、その際にギルドカードを受け取る。


そして、依頼を達成することでお金やアイテムをもらうことができる。


依頼を達成していくと、カードにポイントが貯まって行き、一定値に達したら勝手にランクが上がっていく。


今、あたしとハクアは最低ランクのDで、最高はS。


カードの表には名前とランクが表示され、裏にはその人が持つスキルが表示される。


どちらも任意によって一部だけを表示したり非表示にすることができる。



最後に契約者。



これもあたしが持つスキルの一つ。


ドラゴン・精霊・魔具。


だれか、またはどれかと契約した物が得るスキル。


このスキルに効果と呼べる物はない。


強いて言うならスキルを得る為のスキルだろう。


千里眼や地獄耳、絶対嗅覚。


そして龍燐は多分、契約者から得た物。



「ざっとこんな所かな・・・」



簡単にだけど、自分なりに纏めていれば思い出すのも楽だろう。



「ハクア・・・あたし以外の契約者って今も生きてるんだよね?」


「うん。そうだけど・・・どうかしたの?」


「ううん。単にどこに住んでるのかな・・・って思って」


契約しているってことは、あたしたち同様に死なないんだろうから、今もどこかで暮らしているんだろうなって思ったけど・・・どんな所に住んでるんだろう?


「説明ができる場所じゃないね・・・。地図にも載ってないし、仮にその場所にたどり着いたとしても、家を見つけることはできないよ。

同族か同族と契約した者にしか感知できないから」


「そうなんだ。でも、あたし何も感じないよ?」


「それは単に近くにいないからだよ。世界を回っていれば、その内見つけられるって」


「それもそっか・・・。それじゃ、上がろうか?のぼせちゃうし」


「うん」


お風呂から上がって、体を拭き着替えようとして服がないことに気付いた。


買っておくべきだったか・・・。


と思ったけど、予備の為なのか、着物の様な物がタオルと一緒に畳まれていた。



なんであるんだろう?



「まあ、いいか。ハクア、帯結んで?」


「はいは~い。次はわたしもよろしくね?」


「うん」



あたしの着物は赤い布地に花の刺繍が施されている物で、ハクアの方は黒い布地に水玉模様が入っている物。


「よく似合ってる」


「そう?アミも似合ってるよ?」


「そうかな?」


着物なんて向こうにいた頃は殆ど着たことないし、それだってうんと小さな頃だったから、あたしは全然覚えてないんだよね・・・。


写真で見たことはあるけど、似合っているとは思わなかった。



その後、バイキング方式の夕食を食べて歯を磨き、同じベッドに二人並んで寝転がった。



「明日あたり、装備を揃えようか?この着物だってずっと着てる訳にはいかないし」


「そうだね。いくら譲ってくれたからって、ずっとは無理だし」


女将さんが、よく似合っているから譲るわ、と言ってくれたので好意に甘えてもらうことにしたけど、成長したらサイズが合わなくなるだろうし・・・。


(成長すればね?)


「は!?」


「っ!どうしたの?アミ」


「あ、いやなんでもない。ごめんね?」


なんか不穏な発言が聞こえて声を上げると、ハクアを驚かせてしまった。


「それないいけど・・・。じゃあ、お休み。アミ」


「うん。お休み。ハクア」


目を閉じると、すぐに睡魔が襲ってきて、すんなりと眠ることができた。



明日からも頑張って行きましょうかね。



亜「それで?どういうこと?」


ハ「どうしたの?アミ」


亜「こいつが不穏なこと言ったの!成長しないような感じのことを!で?どうなの!」


作「さ~て。どうk「心配しなくても、ちゃんと成長するよ?」ちょ!ハクア!」


ハ「なに?本当のことだよ?」


亜「良かった~・・・」


作「チッ」


亜「今舌打ちしたでしょ?」


作「いや?」


ハ「まあ、いいじゃない。それじゃ、次は十年後で~す!」


作「あ、勝手に終わられた!」


亜「へへ~ん。ざまあみろお!」


作「なんだと!」


亜「やるか!?」


ハ「勝てないと思うけどなぁ・・・作者。まあ、いいか」


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