松竹梅では竹が選ばれる?
「松竹梅で竹が売れる」は本当か?
── 外食で崩れる“中間選択の神話”
「松竹梅で竹が売れる」
マーケティングでは定番の法則だ。
人は極端を避け、無難な真ん中を選ぶ。
木村拓哉のドラマ『未来への10カウント』でも解説されていた。
これは事実だ。
ただし、そのまま外食に持ち込むと普通に外れる。
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■ 外食では“竹”が消える
一人で店に入る。
メニューを見る。
・節約の日 → 一番安い
・満足したい日 → 一番高い
迷わない。
なぜか。
すでに「どの自分でいくか」が決まっているからだ。
この状態では比較が機能しない。
中間(竹)は、そもそも検討対象に入らない。
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■ 松竹梅が機能する条件
では、なぜ「竹が売れる」と言われるのか。
前提はシンプルだ。
“まだ決めていない人”がいること。
・どれくらい払うか決まっていない
・どの満足を取りにいくか曖昧
・判断を外部に委ねたい
このとき、人は真ん中を選ぶ。
つまり竹は、
迷いの受け皿として機能している。
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■ 外食がズレる理由
外食の多くは違う。
・空腹レベルが決まっている
・使える金額が決まっている
・気分(ご褒美 or 節約)が決まっている
つまり、
来店前にほぼ意思決定が終わっている。
だから三択を置いても、
極端(松 or 梅)に流れる。
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■ 例外:評価が絡むと“竹”が復活する
ここで初めて例外が出る。
上司とのランチだ。
この場では、意思決定の軸が変わる。
・高い → 出しゃばりに見える
・安い → 気が利かない
どちらもリスクになる。
だから人は、
「評価的にちょうどいい自分」を選ぶ。
これが竹だ。
※奢られる前提だと安すぎも不自然になり、さらに中央に寄る
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■ 真ん中の正体
真ん中は無難ではない。
“自分の意思を説明しなくていい選択”だ。
・安い → 節約という意思
・高い → 満足という意思
真ん中は、そのどちらも曖昧にできる。
だからこそ、
評価が絡む場面で強くなる。
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■ 結論
「松竹梅で竹が売れる」は正しい。
ただし条件がある。
・迷っている人がいる
・評価や空気を気にする場である
この2つが揃ったときだけ機能する。
外食の多くは違う。
人はその場で選んでいない。
来る前に、ほぼ決めている。




