表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
心理学は正しいのか?  作者: シンリーベクトル


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
88/160

『「心理学」という名の免罪符』

「心理学ではこう言われている」

「心理的に正しいのはこれ」


私はこの文言が嫌いだ

最近、この言葉が“正義の盾”として振り回されているのをよく見かける。

一見、知的な根拠に基づいた振る舞いに見えるが、実はここから「思考の停止」が始まっている。

心理学は、本来「傾向」を扱う学問だ。

「この条件下では、こう動く確率が高い」

「人は、こういう状況でこうなりやすい」

あくまで**“グラデーションの統計”**であり、

デジタルな「正解」ではない。

しかし、この一文が添えられた瞬間、魔法のような変換が起きる。

「心理学ではこう言われている」

=「だから、これが正しい」

曖昧だった知識が、突如として「絶対的な基準」へと姿を変えるのだ。

なぜ、私たちはこれほどまでに「白黒」をつけたがるのか。

理由はシンプルだ。

人間は、「不確実性」というストレスに耐えられない生き物だからだ。

「人それぞれ」という不安定な状態は、脳にとってコストが高い。

だから、手っ取り早く「正しい・間違い」のラベルを貼り、安心したい。

心理学を学んでいるのではなく、「安心するための根拠」を探しているに過ぎないのだ。

この瞬間、心理学の役割は変質する。

現実を理解するための「レンズ」だったはずのものが、

他人を裁き、自分を正当化するための「武器」になる。

理論に当てはまらない人間は「例外」として切り捨てられ、

自分の都合に合うデータだけが、強化されていく。

これは、心理学の欠陥ではない。

心理学を「絶対的な正解」として扱いたがる、

私たちの側にかかっている強力なバイアスだ。

「心理学ではこう言われている」という言葉は、

理解を深めるための鍵ではなく、思考を終わらせるためのシャッターになりやすい。

心理学は、答えではない。

それは、特定の条件下でのみ機能する「仮説の束」だ。

この前提を忘れて知識を詰め込めば、

学べば学ぶほど、あなたの「信じる対象」が増えるだけだ。

その時、心理学はもう学問ではない。

ただの「依存先」に変わっている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ