表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/33

─18話─ 紫電改と迅雷光殺砲

─18話─


新紫電号復活!


新たな鉄の巨馬ママチャリがようやく届いた。

これでゆっくり起きられると言うものだ。


今度からあまり無理させないよう労わって乗らねば、ね?


ん?分かっておるわ


さっそく新紫電号に跨り学校へ向かう。


「よし、今日からお主を【紫電改】と名付けよう」


何?シデンカイって


大戦中の日本の傑作戦闘機の名よ

そのぐらい覚えておくが良い


ライデン⋯厨二病発症してるなあ


「ゆけい紫電改よ!学校へ疾駆せい!」

だからそういうのがダメなんだってば



ん⋯!

最近誰かの視線を感じる。


マイちゃんも成績伸びて学校ではちょっとした有名人になったからな~きっとファンなんだろうな~


なんて思うはずがない(少し思ったけど)。

そもそも学校で有名になったのは成績の件ではなく、普段の奇行によるものだ。


余計ダメじゃん


それはともかく、この感じ

以前にもどこかで感じたことがある。

なんだろう。


ふと前を見るとおばあさんが横断歩道を渡りあぐねているのを発見した。

うん、ここは人助けしておくか。


「おばあちゃん、一緒に渡りましょう」

っておばあちゃん、身長デカいな

圭一君ぐらいありそう


「ありがとう、すまないね」

いえいえ、大したことないです~


横断歩道を渡りきり「それじゃ」と言いかけたところへ

「お嬢さん、帰りにでもここへ寄っとくれ。私の店なんだが客があまり来なくて暇でね」

そう言って喫茶店の名刺を渡された。


そこで私はある事を思いついた。

「おばあちゃんのお店で勉強会とかやっても大丈夫かな?」


「ああ、もちろん大歓迎さ。店は息子2人がやってるから伝えておくよ」


「ありがとう、それじゃ放課後にお邪魔するね」


貰った名刺を見た。


─ 喫茶バシリアン ─

ヤバい香りのする名前の喫茶店⋯


バシリアンってアレでしょ?

アハムの世で「嘆きの龍の街」と呼ばれた監獄島。確かそこを管理しているのがヴイガル獄長だったか

このヴイガル獄長がまたトンデモ野郎だったよね

耳からムチ出してみたり


ぬ、そこは俺の支配地域のひとつだったな。ヴイガルは俺の配下の一人だ。


ライデンさー

部下はちゃんと選びなよ

変な奴いっぱいいるよね

ゲドーとかさあ


くっ、仕方あるまい!

俺の支配地域は広大なのだ

多少人選に問題があるのはやむを得ぬわ!


あ~そんなだから後々バロンみたいな悲惨な犠牲者が出るのよ


ちぃっ!今度からは気をつけるわ!

(ぷぷ、小学生の反省みたい)


⋯何か言ったか?

「なんでも!」


学校に到着すると早速サユリちゃんがやって来た。

「マイ様、紫電号の復活誠におめでとうございます。」


「ああ、紫電改と命名したがな」


「なるほど、旧日本海軍の戦闘機ですか!素晴らしい響きです」


サユリちゃん、女子なのに変わったこと知ってるんだね~

あと、なんでもライデンの言うこと賞賛しないで?調子に乗るからさあ


「ところでさ、今日の勉強会なんだけど喫茶店に行ってやらない?」


「ほう、そうですか。まだ図書室は使えませんし良いかもしれません。

圭一には私めから伝えておきますね」


─ 昼休み ─


⋯!

まただ

誰かの気配

近い


⋯向こうだ!


私はその気配を追って校舎の裏へ回った。


これだけ気配を振りまく相手だから手練の者ではないな

イザとなれば迅雷拳をお見舞いするのみ!


自分の気配は完全に消す。

最近はライデンの気もかなり抑えられるようになったけど、まだ大きいんだよなあ、ライデンの純粋闘気は。

今回は気配を完全に消したいからちょっと眠っててねライデン


更に気配の元へ進む


いた⋯!


そこにいたのはクラスの男子の山下くんだった。

陰から様子を伺う。


山下は学校の裏で何やら穴を掘り始めた。

「くくく⋯この穴に二階堂さんを誘い込んで捕獲してやる」


デカい独り言だなおい!

とりあえず対象者は判明した。

私だった。

えー


しかし何のために?

私はその事に気を取られ、背後から忍び寄る男に気づくのが遅れてしまった。


ガスッ!

ドサリとマイは倒れ込んだ。


「おい山下よ貴様、標的に尾けられていたぞ!この役立ずが」


その男はマイを抱えて校舎裏の古い倉庫へ連れ去っていった。


う⋯

目覚めると私は体を金属製のチェーンでグルグルに縛られていた。


⋯!

保健室でも同じ事があったが、あの時よりも状況はマズい。


まず、校舎から離れたこの場所は普段誰も来ない

多少声を出したところでまず聞こえないだろう

そして圭一君がメガネを外さない限りジンケイが助けに来ることもない


ライデンは⋯

意識が消えてる!?

あ⋯

気配を完全に消すために眠ってもらったんだった⋯

正直どうやってライデンを起こすのか分からない


この鋼鉄製の鎖は⋯

どう考えても外すのは無理だろう


完全に詰んだ⋯


あ!今回はPは⋯

⋯モゾモゾ

良かった履いてた。

うん、一安心


じゃない!


「おや、お目覚めかい?二階堂さん」


え⋯!

担任の八木先生⋯!?


「先生!なんの冗談!?」


「ふ、二階堂さん。君が東大受験なんてちゃんちゃらおかしいと思わないかい?僕は面談で言ったよね?無理だって」


突然何を言い出すのか⋯

「でも成績は確実に上がってますよ!」


「だから困るんだよ。僕が無理だと言ったのに東大なんかに合格されたら僕の立場が無いじゃないか」


なっ⋯!

この男⋯あの優しい担任の八木先生じゃない⋯!?

やはり何かに憑依されてる!


「二階堂さん、君にはこの学校を辞めてもらう事にしたよ。自ら招いた災いでね」


何を言ってるんだこの人は

私は奇行はあるけど非行は無い

⋯はずだ。自信ないけど。


「じゃあ山下君、君の出番だよ」


「はい」

山下はそう言って私に近付いてきた。


「二階堂さん、僕はその身体が欲しい」


は⋯!?何言ってんの?

山下の目は明らかに操られた者のそれだった。


「ふふふ、山下くんと二階堂さんは不純異性交友を犯した罪でこの学校を去ることになるんですよ」


な!

とにかく冗談ではない!

もう貞操の危機などこりごりなのだ。


私の頭脳が「何か策があるはずだ」とフル回転する。もう以前のように何も出来ない小娘ではないのだよ!


⋯アカン

何も思いつかん


うーん

この鎖切れないかな

いや普通に考えたら絶対無理だけどさ

力任せに外してみる?


えいっ


バリン!


あ、外れたわ


鎖はバラバラと足元に落ちた。


なんだ、意外と呆気なかった

諦める前にやってみるもんだね


八木先生が慌てている。

「なっ!鋼鉄製の鎖を外しただと!?ぬぬぬ、さては鎖が腐っていたか!」


ああ、確かにそれかも!

ずっとここに放置されてた鎖でしょ?

さすがにそこまでのパワーはこの可憐なマイちゃんには無いもんね?

⋯ね?


ま、自由になったしとりあえずこの連中を黙らせるぐらいなら私だけでも出来るかな?


闘気を集中して指先に貯める。

それを離れた相手に放つ技だ。

いわゆる魔〇光殺砲である。


迅雷拳の技の中には無いパターンだけど、我散爆掌のバリエーションみたいなもんだよね。


「迅雷光殺砲!」

カッコいいから一応技名を叫んでみる。

厨二心が刺激される瞬間だ。


ビシッ!!


鋭い闘気が彼らの頭部を撃ち抜いた。

勿論殺したわけじゃない。

その憑依体だけを狙ったのだ。


そう、何か最近見えるようになったんだよね。魂とかそういうスピリチュアル的な?

これも迅雷同心術を習得したおかげだろうか。


さて、手応えはあったが⋯?


「ぐああああっ!こ、こんな奴に⋯⋯⋯」


あ、上手いこと当たって消滅したみたい。

今の奴はちょっと厄介そうな気がしたけど思ったより呆気なかった。

それに初めてだから上手くいくか不安だったんだよね。


八木先生と山下君はその場にバタリと倒れた。


さて、この二人どうしよう


面倒なことになりそうだし、私をあんな目に遭わせたのだから放置で良いか。


私は2人をその場に放置し教室へ戻った。あ、用務員のおじさんにはそれとなく倉庫を見てもらうように言っておいたけどね。


⋯マイ⋯さっきの技は一体なんなのだ?


あれ?ライデン意識が戻った?

というかさっきの見てたの?


ふん、助けに入ろうとしたが必要無かったわ

お前の放ったあのような技、俺は見たことが無いぞ


またまたー

いつも我散爆掌とか使ってたじゃん

同じようなモンよ


同じようなモン、ではないわ!

我散爆掌は相手の肉体を穿つものだ

お前の使った技は相手の精神体のみを撃ち抜いていたではないか


いやまあたまたま上手くいったけどね!

それに精神体を滅ぼすのはゲドーやジャゴ相手にもうやってるじゃん


お前の技はそれとは根本的に異なるのだ!

ゲドーやジャゴの魂を滅した時は、その憑依した肉体にも確実にダメージを与えておったわ。両者とも体ごと吹き飛んだであろう。


しかしお前の放った闘気は相手の肉体を完全に無視し、精神体のみを滅した。

そのような技は迅雷拳には存在せん


あれ?そうなの?

でも実際使えたんだから迅雷拳みたいなもんでしょ?


(あの技は使い方によっては、相手の肉体に何の損傷も与えずその精神だけを完全に滅する事が可能となる⋯)


それはまさに迅雷拳が2000年もの間追求してきた真の暗殺拳の体現だった


(そしてあの技の威力だ

あの憑依体はかなりの闘気を持っていた。おそらくはジンケイにも匹敵するような⋯それをああもあっさり蒸発させるとは)


⋯全く貴様はデタラメな奴よ



そして放課後 ─


私たちいつもの3人は新たな憩いの場(予定)へ向かうのだった。


いざ行かん

喫茶バシリアンへ



つづく




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ