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第0058話 幻影と真実のすべて
火の雨が天から落ち、石の上で跳ねるたびに赤い光が夜の森を染めた。
敵は再び姿を現し、剣と鉄槌で攻撃を仕掛ける。
だが虎か石か――幻影のように、攻撃は空を切る。
女は一歩前に踏み出し、火の雨の核心を見据えた。
「……私が、止める!」
胸に押し寄せる過去の痛みと決意を、力に変える。
ライネルは剣を構え、仲間の動きを確認しながら指示を出す。
マリーベルは炎を放ち、火の雨に抗う力となる。
シルヴィアは影の隙間を突き、攻撃のバランスを整える。
アリアは女を守りつつ、光で防御を強化する。
赤黒い火と影が交錯し、戦いは極限に達する。
虎か石か、見えぬ敵の正体に惑わされず、
四人と女は一つにまとまり、儀式の中心へと踏み込む。
――火の雨はまだ完全には降り注いでいない。
だがこの瞬間、決断と行動の連鎖が、未来を変える第一歩となった。
女と四人の探偵は、儀式の核心を前に、過去と現実、
幻影と真実のすべてに立ち向かう覚悟を固めた。




