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第0133話 不死身と弱点の矛盾
激闘の最中、霧が一瞬割れた。
そこに姿を現したのは、あのライバル探偵ドルグだった。
「ふむ……お前たちがここまで苦戦しているとはな」
彼は涼しい顔で仮面の一人を斬り捨てる。
「だが、これは依頼ではなく儀式だ。お前にとっては“試練”だろう?」
挑発めいた口調に、主人公の胸は再び熱を帯びる。
だが、ドルグの参入によって霧はさらに動揺していた。
「選べ、探偵。嫌な感情に押し潰されて倒れるか、それとも弱点を抱えたまま進むか」
ドルグの声が、試練そのものの問いのように響いた。
エッジは痛む足を踏みしめ、仲間たちと共に前へ進んだ。
血の霧の奥には、まだ解かれるべき真実が眠っている。
――そして、そこに待つのは不死身と弱点の矛盾そのものだった。