序章4
一話一話が短いですが、序章終わったら少し長くしようかなーとも。
三話超えも見てもらいありがとうございます。
水谷兄弟がグラサン男に捕まったのは不運だったが結果的に幸運とほ言えた。
彼が連れてったのはその噂のメイドカフェだったのである。
実はグラサン、過去にここで働かさせられてた頃にこの店に変な情ができてしまったのと、店主がファイターなのでメタモルデートにちょうどよく度々ここに訪れていたとである。
運がいいのか悪いのかグラサンは橋場達とは一回も遭遇していなかったのである……が。
店内には、客がほとんどいなかった。遠くの席に座る三人の男しかいなかったのだが…彼らのうち一人がこちらに気付き…驚き、そして顔を歪める。
グラサン男も彼に気付いたようだ。
「おい」
あっちの男から声をかけられグラサンが目を逸らす。
「どうしたんですか橋場さん…あ」一緒にいたほかの二人もこちらに気付いたが、こっちも気付いた。
ここがそのメイドカフェだ!そして…アイツが…探してた橋場英男だ!間違いない。
となるとこのグラサンと知り合いなのは…戦ったことがあるから?さすがは歴戦のメタモルファイターだ(勘違い)
橋場(推定)がグラサンに声をかける
「お前…この店まだ来てたのか…。まだあんな悪趣味なことやってんのか?」
「…別にお前の知ったことじゃねーだろう?俺どこで誰にどうしようと俺の勝手だ」
「ああ、そうだな。俺はお前がどこで何をしていようと大して興味もない。ただ、ルールを熟知してない奴を騙してインチキするのは見てて不快だし、卑怯な手にかかる奴がいるってのは気に入らないな。」
「…チッ」
会話の立ち位置てきにこのグラサンより橋場さんの方が腕は上のようだ。
と、話を聞いていると先程橋場さんの近くにいたメガネをかけた人がこっちに来た。
「君らも…メタモル・ファイターですよね?んで、このサングラスさんに不意打ち喰らってここまで連れてこられた…ってことで合ってる?」
二人そろって首を縦に振る。
「てめぇーなぁー…」と橋場
「チッ… 分かった。分かったよ。しょうがねぇなぁ… コイツらはここに置いてく。それでいいだろ?」とグラサン
そして二人を置いて「クッソ…なんでこんなとこに…」と言いながら店から出て行った。
店主こと綾小路隼人は遠い目でそれを眺めながら「(ああ…、これはもう当分は来てくれませんね…)」と心の中で少しだが落胆した。
☆
…考えてみるとむっちゃ気まずい状況なんですけどぉー!!
特定の人と態々ファイトしによくいるらしい秋葉まで来て?んで第三者にやられてその当人に助けられる?どういう状況…じょ、冗談じゃ…
と眼鏡の人(斎賀さんと言うらしい)が「そもそも、あのチンピラさんがやってるのは、ルールの裏をかく…というより、相手がなかなか気付かないようなルールを悪用した方法なんですよ。本来、ファイトは二重にできないので、先に能力を喰らった方は、次のファイトが始まった時点で元に戻れます。んでもって、今は『デート』という条件も終了したので、もう一人も戻れるはずです。でも、勝手には戻らず、能動的に戻ろうとする必要があるんです。だからルールを知らない人はどうにもならないんです。」と言った
彼の言った通りにしたら本当に戻れた。
橋場さんは「大変だったなぁ…。気持ちはよく分かるが、これに懲りてうかつなチンピラファイターには気を付けろよ?」と言ってきたが、僕だちの当初の目的が、この橋場氏と戦うことだったのだ。
経った今助けられた都合上言いにくい部分しかないが、勇気をこめて、ついでに祐樹に目配せしといて、言った。
「あの…橋場英男…さん…ですよね?」
「ん?なんで俺の名前を?まあ、確かに俺は橋場英男その人だが…」
「僕たちと、ファイトしてくれませんか!?」
「は?」
序章は次で終わりです。