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ボッチな俺の理解者は、神待ちギャルのアイツだけ  作者: サンボン
第三章 アイツとギャルの居場所は一つ
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ギャルのマーキング

ご覧いただき、ありがとうございます!

「塔也ー! 起きろー!」

「グハッ!?」


 しゆのさんがお母さんと被害届を出した次の日の早朝、俺は何故かしゆのさんの不意打ちによるボディプレスを食らった。


「ゲホ……ど、どうしたの?」

「塔也が時間になっても起きないから、起こしたげただけだし!」

「え?」


 俺は慌ててスマホを見ると……あ、いつものアラームの時間から五分も遅れてる……。

 というか、なんでアラームが鳴らなかったんだ? ……って、普通にアラームオフになってた。


「おかしいなあ……アラームの設定をオフにした覚えないんだけど……」


 スマホを眺めながら首を傾げていると、どういう訳か、しゆのさんがニシシ、と笑っていた。


 あ……ひょっとして。


「……しゆのさん、俺のスマホのアラーム……消した?」

「んふふー、どうだろ?」


 いや、これ絶対にしゆのさんだろ。


 そういうことなら。


「さーて、それじゃアタシは朝ご飯の支度に……って、キャッ!?」


 そそくさと俺から逃げようとしたしゆのさんの腕をつかみ、グイ、と引き寄せると、しゆのさんはよろけて布団の上に倒れた。


「あ、あは……」

「はは、お仕置き」


 そう言うと、俺は苦笑するしゆのさんに顔を近づけ。


「ちゅ……ちゅぷ……」

「んふ……は……」


 いつもより濃厚なキスをした。


 そして、しゆのさんの唇から離れると。


「は……塔也、もっと……」


 とろん、とした表情のしゆのさんからおねだりをされてしまった。

 なら、その要望に応えないと、だな。


「ん……くちゅ……ぢゅ……」


 もう一度キスを重ねると、しゆのさんが俺の首に腕を回した。


 こ、これは……。


「ぷは……」


 そして、もう一度唇を離すと……。


「はむ……かぷ」

「え……?」


 今度はしゆのさんが俺の首筋に甘噛みした。


「ん……んふふー、マーキング♪」


 首筋から離れたしゆのさんが、悪戯っぽく微笑む。

 え、ええと……マーキングって、つまり……。


「あは! じゃ、じゃあ今度こそ朝ご飯の支度するから、塔也も布団たたんで!」

「あ、ああ……」


 俺はしゆのさんが甘噛みした箇所をさすりながら、パたパタと恥ずかしそうにシンクの前に向かったしゆのさんの背中を眺めていた。


 ◇


「ハハハ! 池田クン、なかなかやるねえ!」


 学校に着き、教室に入るなり後藤くんが俺を見てニヤニヤと笑った。

 ……まあ、要は俺の首筋につけられた、しゆのさんのマーキングが原因なんだが。


「あああああ! 池田! アンタ朝から何やってるのよ!」


 そして古賀さんは大激怒。

 ブンブンと腕を振り回して抗議している。


 なお、俺としゆのさんが一緒に暮らしていることは、この二人にはまだ教えていない。

 というか、そんなこと言った日には、絶対に後藤くんにひたすらいじられ、古賀さんに正座させられるのが目に見えているからな。


「ん、んふふー、塔也はアタシだけの彼氏だし」


 そう言って恥ずかしそうにはにかむしゆのさん。メチャクチャ可愛い。


「し、しーちゃん……確かにこの前、二年の女の子の話はしたけど、だからってやり過ぎじゃ……(ゴニョゴニョ)」

「そ、そんなことないし……別にその子は関係ないし……(ゴニョゴニョ)」


 うん、しゆのさんと古賀さんが何か喋ってるけど、気にしないでおこう。


「……で、萩月チャンはどうだった?(ヒソヒソ)」


 ニヤニヤしたままの後藤くんが、俺に耳打ちする。

 だけど……どうだった、って聞かれてもなあ……。


「そりゃあ……最高、だったけど……(ボソッ)」

「おおおおおおおおおお!」


 え? 後藤くんなんでそんなに驚いてるの?


「おい葵! ちょっとちょっと!」


 後藤くんは古賀さんを手招きすると、またヒソヒソと耳打ちしていた。


「はああああああああ!?」


 そして今度は古賀さんが大声で叫ぶと。


「ちょちょちょちょちょ!? しーちゃん、どういうこと!?」


 その勢いのまましゆのさんに詰め寄る。


「へ? 葵、何の話?」

「何の話って、そ、その……うわあああああああん! しーちゃんが(けが)されたあああああ!」

「「はあ?」」


 と、突然何を言い出すんだ古賀さんは……。


「ね、ねえ後藤、コレ、どうなってんの?」

「えー、俺の口からは言えねーから。な、池田クン?」


 そう言ってウインクする後藤くん。

 いや、俺にも何のことかさっぱり分からないんだが……。


「塔也?」

「ええと……?」


 どういうこと? と、目で問い掛けるしゆのさん。

 俺はそんな彼女にただ肩を(すく)めるばかりだ。


 ま、まあそれは置いといて。


「ところで後藤くん、ちょっと……」

「ん? おお! ひょっとして、さっきの話の続きでも教えてくれるの?」


 とりあえず後藤くんの言葉は無視し、俺は彼を教室の外へと連れ出すと。


「……実は、後藤くんに折り入って頼みがあるんだ」

「へ? 頼み? さっきの話の続きじゃなくて?」


 キョトンとする後藤くん。

 ま、まあ話を進めよう。


「実は……とうとうしゆのさんのバイト先にもうちの弟がやって来た」

「は……「シッ、声が大きいよ」……お、おお……ワリイ」


 思わず声を上げそうになった後藤くんを制止すると、後藤くんが謝った。

 ただ、さっきまでとは打って変わって、表情も真剣なものに変わる。


「……それで昨日、しゆのさんはお母さんと一緒に警察に被害届を出した。近々、警察が弟とうちの両親を呼び出して、事情聴取することになると思う」

「そ、そうか……それで、俺に頼みっていうのは?」


 後藤くんは(うかが)うように俺を見つめる。

 俺は、すう、と息を吸うと。


「ああ……今日の放課後、俺は弟と会って直接話をしようと思うんだが、後藤くんにも一緒にいて欲しいんだ」

お読みいただき、ありがとうございました!


次回は今日の夜更新!


少しでも面白い! 続きが読みたい! と思っていただけたら、ブクマ、評価、感想をよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[一言] マーキングは見える所にしないとマーキングにならないのか… 直接対決かあ。頑張っているけれど、それぐらいで簡単に心入れ替えるタマじゃあないよね。
[一言] お友達に中継するのは良いことです。私はそれがもっと読むことを望んでいるのが大好きです。頑張ってくれてありがとう。この話は素晴らしいです
[一言] お友達に中継するのは良いことです。私はそれがもっと読むことを望んでいるのが大好きです。頑張ってくれてありがとう
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