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ボッチな俺の理解者は、神待ちギャルのアイツだけ  作者: サンボン
第三章 アイツとギャルの居場所は一つ
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ギャルの隣

ご覧いただき、ありがとうございます!

「あは! 塔也、お待たせ!」


 しゆのさんが特製ビーフシチューをテーブルに運ぶ。

 俺はといえば、バゲットとバターを用意して正座待機中だ。


 というか。


「しゆのさん……すごく美味そうなんだが……」


 ビーフシチューの香りとその見た目に、思わず俺はゴクリ、唾を飲み込む。


「んふふー、でしょ?」

「ああ! 早く食べよう! すぐ食べよう!」

「もう、落ち着きなよー!」


 待ちきれないとばかりに俺が身を乗り出すと、しゆのさんは苦笑した。


「そ、それじゃ!」

「「いただきます!」」


 俺は素早くスプーンをつかむと、シチューをすくって口へ運ぶ。


「どう……?」


 どう? どうって……!


「すごく美味い! 美味過ぎる!」

「あは! おかわりもあるし、どんどん食べて!」

「はああ……牛肉も柔らかくて、口の中でとろけるう……」


 あまりの美味さに、口の中で咀嚼(そしゃく)する牛肉を飲み込むのをためらってしまう。


「しかし、しゆのさんはどうしてこんなに料理が上手なんだ! 毎日幸せ過ぎるんだが!」

「あうう……もう、褒め過ぎだし!」


 そう言って照れるしゆのさん。最高に可愛い。


 その後も、俺は夢中でビーフシチューを食べ、あっという間に食べ終わってしまった。


「はあ……ごちそうさまでした」

「あは! お粗末さまでした!」


 ああ……最高に満足だ。


「さて、それじゃ後片づけするか」

「うん!」


 俺達は食器をシンクに運び、今日も並んで洗う。

 こんなことも、ご両親がこの部屋を守ってくれなかったら、叶わなかったんだよな……。


「はは、本当にお母さんとお父さんには感謝しかないな……」

「? 塔也?」

「ああいや、しゆのさんとこれからも、こうやって一緒にいられて嬉しいなって」

「あは……当然だし。アタシはずっと塔也の隣にいるんだから……」


 そう言うと、しゆのさんが俺の身体に肩を寄せた。


「俺も、しゆのさんの隣にずっといるから」

「ん……」


 そして、どちらからともなく顔を寄せ……。


「ん……ちゅ……」


 幸せを享受する誓いのようなキスをした。


 ◇


「あは! おはよー!」

「しーちゃん! おはよー!」


 次の日の朝、教室に着いた俺達は、既に教室に来ていた古賀さんに挨拶した。

 というか、今日も古賀さんは朝練かあ。


「よ、池田クン!」

「後藤くん! おはよう!」


 俺も後藤くんとコツン、と拳を合わせた。

 後藤くんは多分、古賀さんの朝練に付き合ってるんだろう。二人共、相変わらず仲が良いな。


「あ、そうそう。池田に聞きたいことがあったんだ」

「? 俺に?」


 古賀さんが俺に聞きたいことだなんて、珍しいな……。


「それで……一体何を?」

「ああうん。ほら、アンタの例の弟なんだけどさ、なんか……アンタのこと根掘り葉掘り聞き回ってるらしいよ?」

「ああ……」


 そういえば昨日も、俺のバイト先をクラスの女子から聞いたとか言ってたからなあ……。


「……ひょっとして、古賀さんの後輩に迷惑かけたりした?」

「いや、それ程じゃないんだけどさあ……なんか、アンタのことやたらとディスってたって言ってたよ」

「ああ……」


 アイツならそうだろうなあ……。


「じ、じゃあさ、その後輩って俺のバイト先教えたり……した?」

「まさか! ていうか私だって知らないのに、うちの後輩が知る訳ないから!」

「だよね……」


 うーん……じゃあ一体誰が俺のバイト先を?


「池田クン、なんでそんなこと聞いたんだ?」

「ああ……昨日、俺のバイト先に弟が来たんだよ……」


 そう言うと、俺はガックリとうなだれた。


「ええー……つーか、なんで池田クンのバイト先知ってる奴いるワケ?」

「それが、クラスの女の子に聞いたとか何とか……」

「ふーん……怪しくね?」


 後藤くんが訝し気にそう呟くが……うん、俺もそう思う。

 俺のバイト先は接客系ではないし、普通に考えてうちの生徒との接点なんか考えられないからな……。


「そもそも、うちの後輩だって池田の情報なんか知る訳ないし、弟に聞かれたからって、答えたのはせいぜいあの噂の顛末くらいだって」

「だよなあ……」


 だったら一体誰が……?


「ま、チョット気になるから俺のほうでも調べてみるわ」

「あ、私も後輩とかに聞いてみる」

「二人共……何だかうちの弟のせいですまない……」


 俺は非常に申し訳ない気分になる、二人に頭を下げた。


「ハハ、まあいいって! それより何つーか……弟クン、キモチワルイな」

「ちょ!? 蓮!」


 後藤くんの言葉を聞き、古賀さんが(たしな)めた。


「はは……いや、俺も後藤くんの言う通りだと思うよ……」

「あ、あは……ねえ……」


 俺としゆのさんは、ただ苦笑するしかなかった。

お読みいただき、ありがとうございました!


次回は明日の朝更新!


少しでも面白い! 続きが読みたい! と思っていただけたら、ブクマ、評価、感想をよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[良い点] ほら、やっぱり美味しいやつー!(泣) 同棲記念に手間暇掛けて作ったのかな、しゆのっち。 お肉と一緒に蕩けるような時間ですね。 怪しそうな女子……いや、まさかな……
[一言] かなり弟くんが気持ち悪いキャラで今後の展開が気になりますw
[一言] ディスりながら噂をネタにコミュニケーションを取るとかみんなに兄弟だと知られたらアウトでは?w 僕ならタイミングを見計らって自分の弟だと言うことをリークしますねw
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