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ボッチな俺の理解者は、神待ちギャルのアイツだけ  作者: サンボン
第三章 アイツとギャルの居場所は一つ
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ギャルのおねだり

ご覧いただき、ありがとうございます!

「ふう……」


 しゆのさんのご両親との楽しかった夕食も終わり、俺達は部屋に帰ってきた。

 で、俺はといえば、テーブルの前に座って一息吐いているところだ。


「あは、塔也、お茶だし」

「あ、ありがとう」


 しゆのさんがお茶を淹れて運んできてくれた。

 俺はお茶を受け取ると、口に含む。


 うん、ホッとする。


「後は大家さんとの話次第だけど、このままこの部屋で一緒に暮らせそうだね」

「あは……うん……」


 夕食の後、今後についてご両親と具体的に話を詰めた。


 まず、家賃については全額ご両親が負担してくれることになった。

 俺も少しだけでも払うと言ったんだが、二人は頑として聞き入れてくれなかったのだ。


 まあ、『その代わり、生活費は五万円だから、足らない分は二人で頑張りなさい』と言われてしまった。


 でも……そもそも、元々の仕送り自体が三万円しかなかったんだから、むしろアップしてしまった……。

 そのことを聞いた二人は、『そんな! たったそれだけのお金だけで大切な息子を生活させるだなんて!』と、かなり怒っていたけど。


「まあ、浮くことが確実な二万円は、バッチリ貯金するとしてー……」


 などと、しゆのさんが指を折りながら今後の生活設計についてシミュレーションしてくれている。

 いや、本当にしゆのさんって、いい奥さんになると思う。


 願わくば、その相手は俺で……って、何言ってるんだよ。

 そうなるように、ちゃんと俺が頑張るんだろ!


 俺は気合いを入れるためにパシン、と両頬を叩く。


「え、と、塔也、どうしたの!?」


 あ、いきなり自分の頬を叩いたもんだから、しゆのさんを驚かせてしまった……。


「あ、ああいや、これからのことを考えて、ちょっと気合いを入れたんだ」

「そ、そう? ならいいけど……」


 少し怪訝な表情を浮かべながらも、とりあえずは納得してくれた。


「それより、もうこんな時間だからお風呂に入らないと」

「あは、うん……じゃ、入って来るし」


 そう言って、しゆのさんは立ち上がると脱衣所へと向かう。


 そして、カーテンを閉めたかと思うと、隙間からこちらを覗いていた。


「え、ええと……しゆのさん?」

「あは……覗いてもいいし?」

「なあああああああ!?」


 思わず叫ぶ俺をよそに、しゆのさんはニシシ、と笑いながらお風呂場へと入って行った。


 な、なんてことを……。


 ◇


「ちぇー、せっかくだから覗いたらよかったのに……」


 布団の中で、しゆのさんが唇を尖らせながらそんなことを言った。

 イヤイヤ、そんな真似したら、俺の理性がもたないんだが……。


「ホントにもう……と、塔也は奥手なんだし……」


 ブーブー文句を言うしゆのさんだけど、俺が実際にそんなことしたら、絶対恥ずかしがって何にもできないくせに……。


「し、しょうがないから、その……おやすみのキスしてくれたら……勘弁するし……」


 そう言うと、しゆのさんは恥ずかしそうに上目遣いで俺を見る。

 こ、これは、彼氏としてご要望に応えるしかないだろう。うん。


 俺はしゆのさんにそっと近づき、その肩を抱き寄せると。


「ん……ちゅ……」


 その柔らかい唇に、そっとキスをした。


 だけど……しゆのさんからシャンプーのいい香りが……。

 う、うう……理性が……!


「っ! ……ちゅ……くちゅ……」


 俺は、つい我慢できず、しゆのさんの唇に舌を差し入れてしまった。

 驚くしゆのさんだけど、彼女も俺の舌に自分の舌を絡めてきてくれた。


「れろ……ちゅぷ……ちゅ……」


 俺はしばらくしゆのさんの唇と舌を堪能すると。


「じゅぷ……ちゅく……ぷは……」


 俺は、そっとしゆのさんの唇から自分の口を離した。


「あ……」


 しゆのさんはトロンとした表情を浮かべながら、少し名残惜しそうにする。


「そ、そろそろ……寝よう、か……」

「う、うん……」


 うん、これ以上は歯止めがきかなくなってしまう……というか、むしろここで引き下がった俺を褒めたたえて欲しい。

 そう言い聞かせ、俺は悶々としながら布団に潜った。


 すると。


「ね……塔也……手、つないでもいい?」


 はにかみながら、そんな可愛いお願いをするしゆのさん。

 もちろん、俺の返事は。


「ああ……」


 俺はしゆのさんの柔らかい手を握り、微笑み返した。


「あは……塔也の手、あったかい」

「しゆのさんの手も、柔らかくて安心する」


 色んな事があったせいか、俺達は手をつないだまま、そのまま深い眠りについた。


 ◇


 ——ピピピ。


「んう……」


 スマホのアラームに起こされ、目をこすりながらスマホを探してアラームを止めた。


「あは、おはよう塔也!」


 するとエプロン姿のしゆのさんが、キッチンから笑顔でおはようの挨拶をしてくれた。


「ああ、おはよう」


 俺は布団から出て挨拶を返すと、しゆのさんの傍へと向かった。


「お、今日はパンなんだ」

「あは、そうだし。ホラ、春休みのデートで塔也が喜んでくれた、あのハムサンドを作ろうかなって」

「おお!」


 あの時のことを思い出し、俺は思わず唾を飲み込む。

 あれ、超美味しかったんだよなあ……。


「ということで、塔也は布団をたたんで準備……ん……」


 気づけば、俺はしゆのさんの唇にキスしていた。

 だって、朝から俺のために頑張ってくれているしゆのさんを見たら、その……ねえ?


「ん……ちゅ……ホラホラ、早く早く!」


 唇を離すと、照れ隠しなのかしゆのさんが俺をせかす。

 はあ……やっぱりしゆのさんは、最高だ。


 ◇


 朝食と支度を終え、部屋を出た俺達は、いつものように登校する。


 だけど。


「今日は後藤くんと古賀さん、いないね……」

「あー……昨日の夜、葵からRINE入ってたし。インターハイに向けての朝練なんだって」

「そっかー……」


 まあ、もうすぐ地区予選も近いみたいだし、大詰めだろうからなあ。


「ねえ、しゆのさん、古賀さんの大会に俺達も応援に行こうよ」

「あは! そうだね! 葵も絶対喜ぶし!」


 うん、その時は俺達と後藤くんの三人で、古賀さんを精一杯応援しよう。


 こうやって未来が次々と、しゆのさんとのことで埋まっていく……俺は、それがたまらなく幸せだ。


「あは……もう、塔也はまた幸せそうな顔してるし……」

「俺はしゆのさんがいれば、いつだって幸せだから」

「あは、知ってる……」


 そうやって、お互い幸せを噛み締めながら校門をくぐろうとすると。


「あ、やっと来た。兄さん!」


 ……弟の和也が、手を振りながら俺達の傍に駆け寄ってきた。

お読みいただき、ありがとうございました!


次回は今日の夜更新!


少しでも面白い! 続きが読みたい! と思っていただけたら、ブクマ、評価、感想をよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[良い点] すっごいイチャイチャしとる!! もう空気は新婚さんですね〜(笑) 弟ォ……!? 兄さん!じゃねぇwwもうこっちこないでw
[一言] 塔也君のしゆのさんのイチャイチャカップル満てて楽しい。だから弟君よ君は呼んでないからさっさと消えたまえ。この2人の仲を邪魔しようもんならお馬鹿な事をやらかして家庭崩壊までいったクズ女と似たよ…
[一言] 弟は登場して間もないけど生理的に気持ち悪いからそうそうに退場してほしいなぁ… というか親は何も言ってないのか、はたまた何か言われて動いてるのか。 更新楽しみにしています。
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