ギャルと初デート②
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ということで、俺達はアパレルショップの入ったテナントビルに入った訳だけど……。
「な、なあなあ、これなんて……「ダメだし!」……はい」
そう、店に入ってから何度も提案してみるんだが……全て萩月さんにダメ出しされていた。
うーん……コレなんて、絶対にカッコイイと思うんだがなあ……。
ということで、俺はすごすごと服を元あった場所へ戻しに行く。
「あ、池っち池っち! これなんてどうかな?」
そう言って萩月さんが一着のジャケットを持ってきた。
「ホラ、オリーブドラブなんてなかなかオシャレだし!」
「そ、そう?」
俺は萩月さんのお薦めのジャケットを羽織り、鏡に向かってシルエットを確認する。
うん、サイズも丁度だし、意外と着やすいな。
「んふふー、それにこのジャケット、値段も手ごろだし!」
へえ……ジャケット一着で六千円、かあ……。
まあ、これならいいかも。
「うん、じゃあこれにするよ」
「やった!」
俺の言葉に、萩月さんがガッツポーズする。
ていうか、なんでそこまで?
そして俺はジャケットをレジに持っていき、お会計を済ませると。
「ねえねえ池っち、早速そのジャケット着てよ!」
「ええ!? 今!?」
おおっと、まさかダブルデートより前に着るのか……。
「あ、あは……せっかくだから、やっぱりその服の最初は、アタシとのデートがいい、し……」
うん、そんなこと言われてしまったら、着る以外の選択肢はないな。
俺はマウンテンパーカーを脱いで、代わりにジャケットを羽織った。
「あ……」
「ん? 萩月さん?」
何故か固まる萩月さん……どうしたんだろう?
すると。
——ピト。
「え、ええと……」
「い、池っちが悪いし……そ、そんなにカッコイイから……」
う、うう……そんな言い方反則だろ……。
「じゃ、じゃあ次は萩月さんの服を見に行こう!」
「あは! うん!」
そして、俺達は萩月さんの服を探しに店を移動した。
……もちろん、萩月さんは俺の腕にくっついたままだ。
◇
「うーん、どれにしようかなあ……」
そう言いながら、ブラウスを二着並べて唸っている。
「はは、それだったら二着とも試着してみたら?」
「ああうん、そのつもりではあるんだけど、そうすると今度は、それに合わせるスカートやパンツをどうしようかなって」
「は、はあ……」
うん、萩月さんの思考は、既に俺の遥か彼方まで飛んで行ってしまっているみたいだ。
というか、俺がオシャレに関してダメ過ぎるのかもしれないが。
「うん! これにしてみよっと!」
お、ようやく決まったみたいだな。
「それじゃ、試着してみるから、ちょっと待ってて」
そう言うと、萩月さんは試着室に入った。
で、俺は試着室の前で待機していると。
「あは……池っち、どうかな?」
試着を終えた萩月さんが、試着室のカーテンを開けた。
というか……なんだよ、このけしからんブラウスは!
胸元がちょっと開きすぎなんじゃないか!?
「あ、ダ、ダメ?」
上目遣いでおずおずと尋ねる萩月さん。
「え、ええと……俺と部屋で二人っきりの時は最高だけど、誰かに見せるのは反対だ」
「ど、どういう……って、ああ……胸かあ……」
俺の視線に気づいた萩月さんが、胸襟を指でクイ、と広げた!?
なななな、何やってるんだよ!?
「ん? んふふー、池っちったら、アタシの胸にそんなに興味ある?」
な、なんてことを……。
興味があるかないかで言えば、全力で「ある」と答えざるを得ない。
でも、そんなこと答えられるか!
「あ、あは……そ、そうだよね……でも、池っちだったら、その……い、いいんだけどなあ……」
…………………………グハッ!
俺の沈黙を肯定ととらえた萩月さんが、そんなことを言ったし! ……って、ま、まだ早いから!
俺は顔を真っ赤にしながら、その後も萩月さんが試着するたびに色々と悩まされることになった……。
◇
「んふふー、大漁大漁!」
色々と服を買った萩月さんが、ご満悦で店を出た。
「さて……そろそろお昼だけど、萩月さんは何が食べたい?」
「あ、あは! 実はお昼なんだけど、既に決まってるんだよね!」
「え、そ、そうなの?」
なんだ、それだったら昨日調べた店はまた今度使うことにしよう。
「それじゃ、案内してもらってもいいかな?」
「うん! というか、ちょっと歩くけどいい?」
「? それは構わないが……」
ということで、俺は萩月さんに連れられて歩くこと二十分。
「あは、ここだし」
「ここって……公園?」
連れられて来たのは、大きな公園だった。
あ……ひょっとして。
「じ、実は、お弁当作ってきたし」
少しモジモジしながら上目遣いでそう告げる萩月さん。
というか。
「あ、ありがとう……俺のためにお弁当まで作って来てくれるなんて、最高に嬉しいんだが」
「あ、あは……ありがと……」
さて、そうと決まったら、早速食べる場所を決めないと!
俺達は公園の中を歩いていると。
「おお……というか、もうここで決まりなんじゃないか?」
「あは! そうだね!」
俺達が食べる場所として選んだのは、桜並木の下だった。
まだつぼみといった状態だから、さすがに花見客とかもいない。
だけど、その中でたった一つの桜の木だけ、一輪の桜の花が開いていた。
「はは、まさか桜の花を見ながらお弁当を食べられるとは思わなかったよ」
「あは! うん! ……ま、まるで、その……アタシ達のために用意してくれてたみたい……だし……」
くそう、そんな可愛いこと言うの、反則だろ。
「そうだね……ホント、俺は萩月さんと知り合ってから、良いことしかないな」
「そ、それを言ったらアタシもだし!」
「じゃ、お互い最高だな」
「あは! だね!」
俺達は微笑み合いながら、お弁当を食べる準備をした。
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次回は今日の夜更新!
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