1 友達死んで、ついでに僕も死んだ
ウィスウィス。まずはここを開いたあなたの暇人度に感謝します。
いやほんとすいません来てくれてありがとうございます裸踊りします。
いろいろ訂正しました。
ーーーーーー20××年、8月31日 日本 東京 原宿ーーーーーー
「夏の終わりは憂鬱だなあ」
僕の友達の桑田ハルが隣で呟く。
「もっと海とかで青春を謳歌したかったぜ…」
「何言ってるの、課題今だって終わらしてないくせに」
「お前だって好きな奴とかいないのかよ?」
「ハルの『好きな』は下心満載でしょ…」
「何言ってんだよ、ユウキだって好みのタイプぐらいあるだろ」
「僕は異性に興味ないから」
「またまた、照れちゃって」
他愛ない話を適当に続ける。夏が終わる頃には相応しくないぐらい眩しい日射しを浴びながら。
彼はクラスの友達だ。僕はあまり人と関わりたくない性格だけど、なぜかハルはしつこく僕に話しかけてきた。最初は距離をとっていたが、いつのまにかいつも隣にいる友になっていた。
「それにしても暑いな、夏はもう終わるのに」
「今年はまだ暑くなるらしいよ」
「はあ!?マジか」
二人で雑談を続けていたその時、
「…ん?なんか変なカッコした奴がいるなあ?」
ハルが言った。
変な…?僕はその「変なカッコした奴」を見た。
変な、というより奇妙だ。
下半身は涼しそうな半ズボンなのに、上だけジャンバーを何枚も重ねている。細身で、顔は隠れていた。
どうやら目的は僕らのようで、僕らの目の前に止まった。
「え…と何か…?」
あまり喋りは得意ではない。さっさと逃げ出したいが、ここらへんは人が多い。あまり走りたくない。
「道を探してるんですか?それならあっちの角をーーー」
「お前」
「え?」
「あと、そこのお前」
「え?俺もすか?」
しゃがれた声だった。
「お前ら…いいぞ。好みのタイプだ。」
「「はあ?」」
「フフフ…もったいない…」
ダメだ、都会にはよくいるんだこんな人。
どこかにいこう。
「あの、じゃあ、僕達失礼して…」
『ーーーー』
「は?」
と、そのしゃがれた声でなにかを唱えられた時、隣にいたハルのーーー
胸部が、爆発した。
「ーーーーッ!?」
こいつのせい!?一体どうやってーーーー!?
周りから耳をつんざく悲鳴が聞こえた。
「心配せずとも、精神は壊しておらぬ。いつでも復元可能じゃ。」
やばい。死ぬ。殺される。逃げーーー
全速力で駆けた。しかし、いつのまにか距離を詰められ、首を握られていた。
「!?」
「青山勇気…良い名前、それに…フフ、随分面白い過去を持っとるの。しかしちょっと大人しくしてもらうぞ?」
『ーー』
心臓が一瞬鼓動し、もう二度と動く事は無かった。思考をまとめる暇もなく、意識は闇へと消えた。