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お隣のふにゃふにゃ王子様  作者: まあちゃん
334/356

アルバム発売のお祝い

金曜日、相川のデスクワークの手伝いをして1日が終わると相川は

「さっ、今日は朝まで呑むぞ!」

と言った。

「相川さん、ご機嫌ですね」

と渡辺が言うと

「そりゃそうだよ。デイリーランキングの速報見たか?カナデのアルバム、昨日より今日ってランキング上がってるんだぞ。それに、有線やラジオ局でばんばん流してもらってるし。このまま行ったら週間ランキングでトップ10入りするかもしれないぞ」

と相川は嬉しそうに言った。


相川に連れられて居酒屋に着くと、既に店の前ではカナデの担当をしているたくさんのスタッフが待っていた。

「相川さん、遅いっすよ」

とスタッフが言うと

「悪い悪い。この子たちがのんびりしてるから」

と相川は笑ったので、ナナたちはえっと言う顔をした。

「またまた、人のせいにするの悪い癖ですよ」

と他のスタッフも言うと

「だったら先に入ってれば良かっただろ。…村上さんと石井ちゃんはまだ?」

と相川は聞いた。

「はい。カナデと一緒に来るって言ってましたけど、まだみたいですね」

とスタッフが言うと

「なんだぁ。マネージャーのくせに時間にルーズだな。…よし、先に入って待ってるか?」

と相川は言った。


店内に入るとナナはスタッフと話をしている相川に

「あ…あの、相川さん。ちょっといいですか?」

と言った。

「いいけど。なに?」

と相川が聞くと

「あの…ここでは…」

とナナが言ったので相川は

「ちょっとごめん。先にみんなで部屋に入っててくれるように言っておいて」

とスタッフに言った。

「なんですかぁ。相川さん、こんな若い子と羨ましいなぁ」

とスタッフが笑うと

「そうだろ。邪魔するなよ」

と言ってナナを連れて人気の少ないところへ行った。

「どうしたの?」

と相川が聞くと

「今日って奏君も来るんですか?」

とナナは聞いた。

「そうだよ。聞いてない?」

と相川が聞くと

「はい。村上さんと食事に行くとは聞いてましたけど。私が相川さんたちと食事に行くって言っても何も言わなかったし」

とナナは言った。

「そっか。もしかしたら、村上さんがキチンと伝えてなかったのかもね。それに、君たちが参加するのは急に決まったことだったし」

と相川が言うと

「…私、どうしたらいいですか?帰った方がいいですか?」

とナナは聞いた。

「なんで?別に帰る必要ないだろ。そりゃ、奏とたぐっちゃんのことは秘密ってわけじゃないけどこうゆう場とプライベートの区別は奏だって出来るはずだし、たぐっちゃんだって出来るだろ?」

と相川は笑ったが

「…そうですけど」

とナナが不安そうな顔をしたので

「今、ここでたぐっちゃんが帰った方がみんな怪しいだろ?俺とこうやって二人で話して帰ったとなると、俺とたぐっちゃんの仲を怪しむかもよ」

と相川は言って

「さっ、行こう。こうやって二人で話してる間にも怪しまれるから。俺はいいけど、たぐっちゃんは彼氏いるって公言してるんだしヤバいだろ」

と笑った。


部屋に入ると相川は奥の席に歩いていったのでナナがどこに座ろうかと迷ってると

「たぐっちゃんはここだよ。俺の隣だって」

と石川は言った。

「ありがとう」

と言って石川の隣に座ると

「社会人になると座る位置にも気を使わなきゃなんないんだよ。目上の人や主役は上座で、俺たちみたいなのは下座。こうゆうところにも上下関係があるからね」

とナナの向かい側に座ってる渡辺は言った。

「そうなんだ。…渡辺君、物知りだね。私、そんなこと全然知らなかった」

とナナが感心した様子で言うと渡辺の隣に座ってる鈴木が

「俺がさっき教えてやったんだろ?いかにも知ってます風に言うなよ」

と笑った。

「そうだったんですか?」

とナナが言うと

「鈴木さん、それは黙ってて下さいよ。たまには良いとこ見せようとしたのに」

と渡辺は言った。

「そんな別に無理して良いとこ見せなくてもいいのに…」

とナナが笑ってるとふすまが開いて派手な出で立ちの奏のサポートメンバーが入ってきた。

「あれ?ここじゃなかった?」

と大川が言うと奥にいる相川が

「おう!4人で来たのか?こっちこっち」

と呼んだ。

「あっ、相川さん。…って、スタッフの皆さんも勢揃いなんですか?」

と佐藤が言うと

「そうだよ。聞いてなかったか?」

と相川は笑った。

サポートメンバーはスタッフに挨拶をしながら奥に向かって歩いていくと相川の隣に立ち

「ここ、座っていいんですか?」

と聞いた。

「もちろん。座れよ」

と相川が言うとサポートメンバーは左右に別れて座ったが

「村上さんに石井ちゃんが結婚するから奏と俺たちで祝ってやろうって呼ばれたんですけど。なんで、こんなにいるんですか?」

と大川は相川に聞いた。

「村上さん、そんなこと言ってたのか。違うよ、今日はアルバムのお祝いでもしようってことになってるんだよ」

と相川が言うと

「そうなんですか?だったら初めからそう言えば良かったのに」

と大川は笑い

「ですよね?石井ちゃんが結婚するわけないですよね?奏の世話で男出来ないって言ってましたもんね。おかしいと思ったんですよ」

と坂井も笑った。

「そりゃ、石井ちゃんに失礼だろ。だいたい、今の発言を石井ちゃんに聞かれたらセクハラって言われるぞ」

と相川が笑ってると再びふすまが開いて

「いやぁ、ごめんごめん。遅くなって」

と村上が言った。

「本当ですよ。村上さん、遅いですよ。今日の主役の石井ちゃんは来てますか?」

と佐藤が言うと

「もちろん来てるよ。もう一人の主役も連れて来たぞ」

と言って村上は石井と奏と一緒に部屋に入ってきたが、奏は集まっているスタッフを見て目を丸くして

「えっ?どうして?」

と言うと石井が

「驚いた?今日は奏君にサプライズでスタッフ全員集まってアルバム発売のお祝いしようってことになってたの」

と笑った。

「そうだったんですか?びっくりした」

と言った奏はナナと目が合ったが

「奏、早く来いよ」

と相川に呼ばれて村上らと奥の席についた。

「おはようございます。この前はご馳走さまでした」

と奏が迎えに座ってる相川に頭を下げると隣に座ってる大川が

「なになに、奏だけ相川さんと飯行ったんですか?俺も誘ってくれれば良かったのに」

と笑った。

「奏の友だちと一緒に行ったんだよ。でも、若いのに全然食わなくてさ」

と相川が笑うと

「それって、相川さんが怖いから萎縮して食べれなかったんじゃないんですか?」

と佐藤も笑った。


食べ物や飲み物が運ばれてくると相川は立ち上がり

「今日はお集まり頂きありがとうございます。また、一昨日まで皆さんご馳走さまでした。皆さんのおかげで無事アルバムも発売になりデイリーランキングもうなぎ登り、ダウンロード数も着々と伸びており」

と相川が話してると

「相川さん、ビールぬくるなるから。早めに切り上げて下さいよ」

とスタッフからヤジがとんだので一瞬笑いが起こった。

「あっ、そうだな。じゃ、まずはカナデに一言もらいます」

と相川が言うと奏は驚いた顔をして

「俺?…いいですよ」

と言ったが村上に

「みんな、奏のために集まっているんだから。相川さんみたいに長々話さなくてもいいから一言」

と言われて渋々と立ち上がった。

「お疲れ様です。今日はありがとうございます」

と奏が頭を下げると

「もう終わりか?もうちょい話せよ」

と大川は笑った。

「えっ、…はい。9ヶ月間、本当にありがとうございました。…またお世話になることがありましたら、よろしくお願いします」

と奏が頭を下げると

「終わりか?もう、終わりなのか?」

と佐藤が言ったのでドッと笑いが起きた。

奏が恥ずかしそうに座ると

「では、奏の話が終わったところで乾杯の音頭を村上さんにとって頂きます。村上さん、お願いします」

と相川が言うと村上はグラスを持って立ち上がった。

「奏は皆さんが知っての通り口数の少ない子なので、あれでも精一杯話したのだと思います」

と村上が言うと再び笑いが起きたが村上は話を続けた。

「9ヶ月間本当にお疲れ様でした。皆さんのおかげで無事アルバムも発売になり大変感謝をしております。いろんな言うことを考えては来たのですが、長く話すとビールがぬるくなると言われてしまうのでやめておきます。今日でこのチームは一旦解散となりますが来年以降またカナデがお世話になると思いますので、そのときはどうかよろしくお願いします。では、9ヶ月間本当にお疲れ様でした。乾杯!」

と村上はグラスを高く持ち上げた。

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