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流星夜  作者: 麗穏
旅の始まり
6/25

最初の街


  ラックやジュムンなどの王族が住むリテック城はアークウェイ国の中心にある首都、ロナーの中にあった。だから必然的にラックはロナーの街を最初に歩くことになった。

  


  一人だけで城の外へ出たことのないラックは国民が自分に気づかないことにかなり大きな驚きを感じた。これでも次期後継者──王子なのだ。一応、ラックは帽子を深めにかぶっていたし、伊達眼鏡もかけていた。しかもあまり綺麗とはいえないような服をきているのだ。普段とは全く違う雰囲気なのだが、ここまで誰も気づかないと少し物悲しい。ラックは街を歩けば多くの国民が助けていてくれると思っていたのだ。

 だが、誰も気づかない。困ったときに助けてもらおうと思っていた当てが外れ、ラックは肩を落とした。



 ラックはジュムンから60000ルピー(約120万で、一般人の3ヶ月分にも匹敵する額)をもらっていた。宿に泊まることを考えればそう多いわけでもない。ましてや、帰りには2人になっているのだ。

  この時、ラックは晴れているときは野宿をしようと思った。毛布は小さいものを持ってきていた。小さくないバック(実際は袋のような形をしていた)ひとつだけが荷物のラックにとって、毛布は結構なスペースを使っていた。



 


   誰かが自分に気づかないかとかすかに期待を抱きながらひたすら歩いたラックは気づけばもうロナーの中ではなかった。ティナというさほど大きくない町だった。ティナに入った頃、昼時になっていたのでラックは近くの広場の木の下で昼食をとることにした。

 少しでもお金を使わずにいようと考えていたラックはコックの一人になるべく日持ちのするものを作らせていたのだ。

 朝からずっと歩いていたせいか、いつもよりお腹がすいていた。一食分をすぐに平らげたラックは今、自分が目的地からどの程度離れているのか確認するために地図を開いた。地図によると、ラックは目的の森まで今のペースで5日かかるようだ。

  軽くため息をついたラックは真夏の昼に降り注ぐ日光に目をやった。日光を反射して輝いている噴水の水は透明でよく澄んでいた。


  水の消費は思っていたよりずっと激しかったので、水筒の中の水はもう底をつきそうだった。ラックは噴水の水を水筒に注ぎ、また歩き出した。



 そして日が西に傾いた頃、近くにあった宿に入った。雨が降り出しそうだったからだ。部屋に案内されるととても疲れていたのでラックはすぐにベッドへ横になった。宿のベッドは薄くてひんやりと冷たかった。

 ラックは明日のことを考えることもないまま寝入ってしまった。



 

会話が一言もはいってない上、いつもより少し長かったのでちょっと大変でした。。。

 次回、ラック飛びます(笑)

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