クルトスの街
「クルトスがいいみょ!
クルトスはパティシエやパティシエールが多いからお菓子作りが盛んなんだみょん。決定!」
ラックは甘いものが好きなのだ。
ラックは目を輝かせて説明した勢いでそのまま決定までしてしまった。
「そうとなったらヴォーも早くシャワー浴びてくるといいにゃ。」
ラックはアレックを半ば無理やりシャワー室へ押し込み、少しだけの荷物をまとめ始めた。
アレックが髪を乾かしながら出てきた時、ラックは砂糖の多いコーヒーを飲んでいたが一気に飲み干した。アレックがさっきまで角砂糖が入っていた小物を覗いて見るとシャワーに入る時の半分しか残っていなかった。
2人は外へ出ると、朝の市場の香りをかぎながら歩いた。
「まずは食料調達!・・・と思ったけど一昨日もすこし買ったからいっか。」
ラックは軽快に歩きながら大きすぎる独り言を言っていた。
「ヴォーは何か食べたいのあるみょ?」
アレックは短い間考えていたが、特には、とだけ言った。
「俺なんかクルトス行くってなったら次々に食べたいものが頭の中に浮かんできては消えてまた浮かんできては消えて・・・大変だみょん。」
一刻ほど歩いていくと人の数が減ってきたので2人は木の陰から飛んで移動することにした。
特に急ぐべき理由も無い二人はゆっくりとやや強い日差しを体に受けながら飛んでいた。
「少し休もう。」
「分かった。」
あまり自覚はしていないが2人の翼は疲れている。
人気が無いことを確認してから近くに流れていた小川の近くへと舞い降りるように降りた。
「やっぱり長い間は飛べないよにゃ。」
ラックが面倒くさそうに呟いた。アレックも同感だったようだ。軽くうなずいた。
ラックは手で水をすくって飲んでみた。
「ん!ここの水澄んでておいしいみょん!
クルトスではここの水を使っていろんなものを作ってるんだみょ。」
「ふーん。川はどこからはじまってるんだ?」
「ちょっと待ってね・・・」
ラックが鞄からジュムンから借りた地図を出した。
「えっと、クルトスのミネル山みたい。」
アレックは白い雲を眺めた。
「そうか。そろそろ行くか。」
「だにゃ。」
そろそろアレック側からの『流星夜』を書こうと思っているのですが、なかなか時間がないです。。。
今年中に書けるか!?