これにて一件落着!
突然聞こえた声に、悪霊と三人は声の主を見ます。
『⋯⋯お主が エターナルパーフェクト様?』
「おい、田中! お前はおとなしく、さっさと逃げろよ!」
「ククク、我の力をみくびるなよ、柳田健太。 今、我は己れの封印を解く。 そして仮初の姿から、本当の姿、理想の神・エターナルパーフェクトになるのだ!」
田中はそう言うと、眼帯と包帯を丁寧に外して、とても大事そうに安全な所に置いて戻って来ました。
「さあ、我こそが理想の神、エターナルパーフェクト⋯⋯」
『エターナルパーフェクト様!』
「えっ? ゴホン。⋯⋯はい、私がエターナルパーフェクトです」
『神よ! 復活を心待ちにしておりました! 既に現界されていたとは⋯⋯感激です! 私は貴方のファンだったんですよ!』
「⋯⋯そうなんだ。 えっと、君はなにかね? 私の復活のために頑張っていたのかな?」
『はい、そうです。 そのために、人間どもの憎悪を糧に貴方様を復活させようとしていましたが⋯⋯』
「ふむ、ご苦労様ですね。 褒めてあげましょう」
悪霊と田中がまごまごしながら答えます。
「⋯⋯健太さんこの状況はなんですか?」
「知るか! エターナルパーフェクトってアイツの創作じゃなかったのかよ!」
「訳がわからないわ⋯⋯こんなの原作にはないわよ!」
「邪神がいるってことねが言ってたぞ!」
「邪神? ⋯⋯ああ、たしか、原作で川端ことねがぶつぶつ呟いていたわね。 えっと、それで最後は邪神もどきと対峙する流れだわ」
「ところで、なんでアイツは自分が本物の邪神だと言い張っているんだ?」
「悪霊は邪神を復活させたい野望があったから、信仰心があるんじゃない?」
気がつくと田中は、偉そうに威張っていて、悪霊はぺこぺこしていました。
「やれやれ。 まったく、舐められたものですね。 この私が、憎悪が源で現界すると⋯⋯私は理想の神ですよ。 そんなの理想に決まっているでしょう」
「おっしゃる通りです。 拙者の考えが間違いだったでござる」
「ほう⋯⋯間違いだと。 では、どうしますか? この責任は?」
「はい! 拙者は責任を取り、消滅するでござる」
「よろしい! ⋯⋯今回は貴方の決意に表して、成仏させてあげましょう」
「なんと! エターナルパーフェクト様! ありがたき幸せ!」
悪霊がそう言うと、周りが白い光に包まれて、悪霊の霊体が一人の青年になりました。 そして、青年は泣き出します。
「⋯⋯すみません、失礼なことを言います。 貴方の現界した依代は、田中と言う名前ではありませんか?」
「いかにも、我が依代は田中じゃ。 ⋯⋯それがどうした平八郎?」
「⋯⋯ああ、お菊! 小太郎! 待たせたでござる! 今そこへ拙者も⋯⋯」
何かを言おうとした言葉は、途中で途切れ光がホタルのように散っていきます。
「冬に現れたホタル! 映え! 最高! 投稿完了っと」
「貴方、私の出番を返しなさいよ!」
「え! 何々、写りたかった? ごめん、光が消えちゃた⋯⋯」
「違うわよ! ピンチになったその時、私の秘めた力が覚醒して、悪霊を倒す予定だったのよ! うえーん」
泣き崩れる彩乃。 田中は焦って、湊と健太を見ますがーー
「おい! 俺の出番が! ここで俺が奇跡の必殺技で悪霊を貫くシーンなのに!」
「やられた! ことねの意思が俺に乗り移って悪霊を倒す予定が!」
『まさか、中ニ病に先を越されるなんて、あんまりだ!』
「⋯⋯おい、私がお前たちの救世主だぞ。 そこに直れ! 説教だ!」
深夜の山頂に若者たちの悲鳴が聞こえるのであったーー




